68 ページ24
「私も一緒に行きます!」
夏「ダメだ。Aは連れて行かない」
何を言っているかと言うと今度の2人で行く予定の任務への参加を夏油先輩が拒否しているのだ。もうあれから1週間も経ち割と本当に大丈夫なのに。
さっきからこの会話を何度も繰り返してる。
でも頑なに目の前の夏油先輩は首を縦に振ってくれない。
「…何でですか?」
夏「まだ万全の状態じゃないだろう」
「いや、本当に大丈夏「A」
夏「ダメなものはダメだ」
ピシャリと言い切る先輩の顔は真剣で。その迫力に負けてしまいそうになる。
でも私だってここで折れるわけにはいかない。いつまでも見送るだけの存在でいたくない。
拳を握りそんな先輩を見つめ返す。
「先輩が拒否しても私絶対着いて行きますよ」
その言葉に頬を掻きながらこちらを冷静に見下ろす先輩。
夏(さて、どうしたものかな)
Aがどう言おうと連れていく気が全くないのだが、この調子だと本当に隠れてでも来そうだ。
どうにか納得してもらわなければ。
ふと今ここにはいない悟を思い出し笑みを浮かべる。
夏「じゃあ悟が許可を出したらいいよ。ほら電話してごらん」
想定外の人物の名が出てきて驚き固まる私を見て腹立たしい程の爽やかな笑みを浮かべる先輩は追い込むように言う。
夏「何を迷っているんだい?早く掛けなよ」
なんて言うか…検討はついてるけどここは彼女の可愛い我が儘だと許してくれると信じよう。
震えながら電話を掛ける。
五《何?今忙しいんだけど》
いかにも不機嫌そうな先輩の声が聞こえてくる。
任務中とかなら掛けなおそうかと思ったけど電話の向こうからダウト!とか聞こえたのできっと違う。
深呼吸して話し出す。大丈夫、彼の気持ちを上げる術は不本意ながらもう身についてる。
《忙しい中連絡をしてすみません。世界で1番イケメンな悟先輩にお願いがあるんですけど…》
そう言うと先程まで少し不機嫌そうな悟先輩の声が和らいだ。よし、作戦通り。
五《どうした?》
《私結構休んで回復したし…これから行く夏油先輩との任務行ってもいいですよね?》
その瞬間優しかった声が荒く変わり
五《あ"?まだ呪力回復してないのにダメに決まってんだろバーーーーカ!!》
ブチッ
虚しく響くその音に沈黙が続いた。
761人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
プスメラウィッチ - とらこさん、この小説は渋谷事変編は、曲げ欲しいです。後五条悟を封印しないで欲しいです。お願い出来ますか? (2021年6月8日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
とらこ(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして!この作品は五条悟オチですよ!頑張ります!ありがとうございます! (2021年5月26日 19時) (レス) id: f672fafd61 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月26日 12時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
とらこ(プロフ) - 華蝶-Rantyou-さん» ありがとうございます!頑張ります^ ^ (2021年5月7日 23時) (レス) id: 237713bcbc (このIDを非表示/違反報告)
華蝶-Rantyou-(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください^^* (2021年5月7日 22時) (レス) id: 0c2f4f76e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とらこ | 作成日時:2021年5月5日 21時