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あれから数日が経ちAの体力は元に戻り授業にも出れるようになった。呪力の方ははまだ万全というわけではないが。
「そろそろかな」
先程私達の任務を引き継いでくれた悟先輩から戻ると報告がありお迎えをしている。
甘いお菓子も買った。きっと喜んでくれる。
話によると、彼は圧倒的な力で土地神を祓い終えたとか。…まあ流石最強といったところか。
今でもやっぱり雄の事を想うと辛くなる。
でもだからこそその分感謝をしないと。
「いつか私も特級…いやせめて1級術師になる!」
五「いや無理無理。だってA弱いじゃん」
空に向かって大声で宣言をすると後ろから大きな腕に包まれる。青く染んだ空が見えなくなる代わりに私の顔を覗き込むように見つめてくる空色の瞳と目が合う。
いきなり現れた事に驚きにわなわなと震えていると子供みたいに笑い出す先輩。
五「よくそれで呪術師なれたな!いやー、ウケたわ」
どうしてそこまで馬鹿にされないといけないのか。いや私が完璧に?悪いんだけども。
腹が立つので腕から逃れようと動いても一向に逃げるどころか更に力を強められ密着する。
「離してください!悲鳴をあげますよ!」
五「はぁ!?それが久しぶりに会った彼氏への態度か!!…ていうかそれ俺の?」
その視線の先は私の持っているお菓子で。
らんらんと輝く瞳に脱力し笑ってしまう。
「…まずは離してください。それからですよ」
そういうと先程のやりとりが嘘のようにすっと離れ私から言われる言葉を待っている。普段からこうすれば言う事聞くのかな。
まあ今はそんなことよりも
笑ってお菓子を差し出す
「悟先輩おかえりなさい!私達の分も任務を遂行してくれてありがとうございました。雄も七海もきっと安心しています。…あと色々心配をかけてしまってごめんなさい」
暫く私とお菓子を大きく目を見開いて見つめた後そっと受け取り、頭を掻きながら早口で話し出す。
五「まあ俺先輩だし、最強だし、気にすんな。
あ、でも心配はマジでかけすぎだからな!お菓子だけじゃ足りないからタピオカも奢れよ!
ただいま」
その言葉にまた笑顔になる自分がいる。ありがとう。
それでもやっぱりこの気持ちに影ができてる。
今回失ったものが大きすぎるんだ。
そんな私をまだじっと見るので首を傾げると珍しく優しく頭を撫でられる。
五「……あんま無理に笑うな。泣きたい時は泣けよ」
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プスメラウィッチ - とらこさん、この小説は渋谷事変編は、曲げ欲しいです。後五条悟を封印しないで欲しいです。お願い出来ますか? (2021年6月8日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
とらこ(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして!この作品は五条悟オチですよ!頑張ります!ありがとうございます! (2021年5月26日 19時) (レス) id: f672fafd61 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月26日 12時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
とらこ(プロフ) - 華蝶-Rantyou-さん» ありがとうございます!頑張ります^ ^ (2021年5月7日 23時) (レス) id: 237713bcbc (このIDを非表示/違反報告)
華蝶-Rantyou-(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください^^* (2021年5月7日 22時) (レス) id: 0c2f4f76e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とらこ | 作成日時:2021年5月5日 21時