苦肉の策２ ページ38
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「…なんでそう思うんですか？」
「あんなー、ゆずるさんが変やってん」
意味がわからず首を傾げた。
そもそも前に電話で桑さんが、東京でゆず兄と
あんまり一緒にならないって言ってた気がするけど。
「こないだ久しぶりに会ってんけど、
Aの話したら、変やってん」
「…え、何か、言ってました…？」
何か良くない想像が頭を駆け巡る。
ゆず兄の話って、こんなに心臓に悪かったっけ。
「むちゃくちゃ心配してたから」
「へっ？」
「あいつ元気？とか、
メシ連れてってあげてな、とか」
「…、」
「そんなに心配するなら連絡すればええのに〜、って言うたったけど(笑)」
「……もう〜〜〜、」
「俺、ナイスアシストやろ？」
「全然ナイスじゃないです！」
「えぇ、なんで？」
ああ、もう。困ったなあ…。
そんなこと聞いてしまったら、
何だか喉のあたりが、きゅうっと苦しくなる。
ゆず兄はどこまでも、優しくて、後輩思いで。
ゆず兄のことを困らせてしまったのに、
そんなあたしを心配してくれてる。
「ゆず兄のことはもう、いいんですー」
「え、なんなん急に」
「もーほっといてください…」
「反抗期やな〜自分」
桑さんに言っているようで、実は自分に言い聞かせてる。
完全に八つ当たり。でも桑さんは、なんか楽しそう。
こんな感じの桑さんの付かず離れずの距離感が、
居心地がいい一番の理由でもあるんだけど。
「――――やと思うんやけどな〜…」
「え？」
「んや、別に〜」
桑さんが呟いた言葉は、よく聞こえなかった。
そしてしばらくして、お礼を言ってから楽屋を後にした。
わかってた。
気持ちのコントロールなんて、できるわけない。
そんなことは、重々承知。
でもさ、この気持ちを時間が解決してくれるのを、
待ってなんていられないでしょ？
だから、言い聞かせる方法しか、見つからないんだ。
「あ、もしもし、お疲れ様です〜」
『おー、桑原ー。どうした？』
「こないだあげたワイン、どうでした？」
『あ！話そう思っててん！まっじでうまかった』
「でしょ〜？あ、じゃあ今度話すついでに飲みいきましょ」
『ええけど、珍しいな、誘ってくんの』
「はい、まあ、ちょっと聞きたいこともあって」
『え、なになに、怖いわ』
「可愛い後輩のためなんで、お願いしますよ〜」
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そらきち(プロフ) - のさん» ありがとうございます😭そう言っていただけてほんとに嬉しいです…！励みになります！なかなか更新できずにいますが、お話はしっかりできてますので、お待ちください😊 (2022年10月1日 13時) (
レス) id: 729794252e (このIDを非表示/違反報告)
の(プロフ) - これからも楽しみに待っています！気長に更新頑張ってください！！ (2022年9月21日 21時) (レス) id: fbe940271f (このIDを非表示/違反報告)
そらきち(プロフ) - exさん» はじめまして〜温かいコメントありがとうございます(*^^*)嬉しいです…！！今はシリアスな感じですが、もっどかしい二人がどうなるのか…ぜひ見守ってくださいな^^ (2022年4月21日 22時) (レス) id: 3760b31582 (このIDを非表示/違反報告)
ex(プロフ) - 楽しみに読ませてもらってます！きゅんきゅんしてます🤤でもいまは少し苦しくなる話だけどいつかゆず兄と主人公ちゃんが幸せになるのを願ってます😭💓更新頑張ってください！楽しみにしてます！！❤️❤️❤️ (2022年4月20日 16時) (レス) @page6 id: 905bf9a542 (このIDを非表示/違反報告)
そらきち(プロフ) - おきゅらさん» はじめまして！なんと、、、一気読みありがとうございます…！そのお言葉に私も嬉しくて涙溢れそうです😭✨これからもよろしくおねがいします！ (2022年4月16日 18時) (レス) id: 729794252e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらきち | 作成日時：2021年2月18日 22時
