序章 ページ1
母「A…1人にさせてごめんね…
苦労させてしまうかもしれないけど、どうか幸せに生きて」
8歳の時、私の幸せを願いながら母は痩せ細り亡くなった。
母は不倫相手だった。私は所謂、不義の子。
引き取られた父の家、大きな屋敷、煌びやかな家具、
住まう人間はこの大きい家に不釣り合いな小さな心の持ち主達。
『やはり堕ろさせるべきだったな』
実の父に言われた言葉。
『お前なんか生まれてこなければ良かったのに』
継母に言われた言葉。
『生きてるだけで目障りなんだよ。売女の娘が』
腹違いの兄弟達に言われた言葉。
奴 隷のように扱き使われ、離れの物置に住まう12年間だった。
「誕生日おめでとう、20歳の私」
ケーキなんてものはもちろんない。
孤独な誕生日も毎年恒例の事。
暗い物置の中で小さく呟いた時、突然扉は開いた。
継「12年間も寄生しやがって。成人したならもう出てけ。
荷物は全部捨てとくから、ほら早く」
「え、待っ…」
兄「もたもたするなグズ」
腕を引っ張られてそのまま屋敷の外に放り出される。
勢いよく投げられた為、背中を強打したけどこんな仕打ちはいつもの事だ。
継「12年間も面倒見てやったのにお礼のひとつも言えないのかい?やっぱり阿呆な母親から産まれると子供も阿呆に育つんだね」
妹「面倒見て頂いてありがとうございました、でしょ。
そんな事も出来ないの?」
「はい、面倒見て頂いてありがとうございました」
兄「二度と面見せんなよ売女の娘が」
最後までいつも通りの罵倒を浴びて扉は閉まった。
この家から解放される喜びと、無一文で放り出されてどう生きていくのかという不安。
私はこのどん底から幸せになれるのだろうか。
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氏兎(プロフ) - ユイさん» コメントありがとうございます!!嬉しすぎます😭💗土方さんの思いはPart2で深堀しようかなと思ってます😏楽しんで頂けるように引き続き頑張りますー!応援ありがとうございます!!! (6月4日 21時) (レス) id: 7d17cb3f22 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 初コメ失礼しまあっす!!!!コメントは残してなかったんですけど、結構前から見させていただいてました‼いい展開になってきて最高です!土方さんの思いが気になるなあ、、。応援してます!!!これからも更新頑張ってください‼ (6月3日 16時) (レス) @page43 id: 546cca6b35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氏兎 | 作成日時:2023年4月9日 23時