一石五鳥 ページ6
パトカー内に乗れば狭い車内で紫煙の匂いがさらに濃ゆくなる。
土「俺らに話してねェことあんだろ。」
「洞察力どうなってんですか。」
いきなり話が始まったと思えば まあまあの地雷を踏まれる。
なんでバレたんだ。警察の勘ってやつですか。
土「まぁ…過去の犯罪は物証がねェとどうしようもねんだ。
今更お前から聞き出したところで何も出来やしねェから無理に話す必要はねェが。」
「じゃあ黙秘権使わせて頂きます。」
土「変に思い出させちまったならすまねェ。」
「全然大丈夫ですよ。むしろすまいるでも大人気の土方さんにあれやこれや聞かれるなんて私はラッキーですね。」
土「プライベートでも営業トークかい。」
冗談ぽく言ったけど、これだけは本気で言いたくない。
本当に屈辱だったから。彼奴に無理矢理ヤられたせいで男の人が苦手になって触れると恐怖が湧くようになったから。
土「彼奴のせいで男苦手になったろ。」
そこまで見抜いてるんかい。どうなってんだ。
「お給料発生してない所では触られるの無理です。
鳥肌止まらなくなります。」
土「現金な女。」
「生活費の為には我慢も必要ですしね。」
くすくすと笑った後紫煙を一つ吐いた土方さんの横顔は相変わらず綺麗なんだけど、さっきより真剣で緊張してしまう。
土「過去に男に殴られたり性的暴行受けた女ってのァ、
二度と恋愛出来なくなって極普通の女の幸せってのを手に入れる事無く1人で生きてく事が多いんだ。」
「まぁ、そうでしょうね。」
土「世の中あんなクズ男ばっかじゃねェ。
お前のこと大事にしてくれる良い男も山ほどいんだから誰彼構わず怖がる必要はねェよ。」
「そんな人に出会えたら良いんですけどね。」
土「そこは健闘を祈るとしか言えねェな。」
「急に雑。」
やっぱり彼は優しい。
男性と密室に二人きりとか久しぶり過ぎて、
正直少し怖かったけどなんだか…大丈夫だった。
土「着いたぞ。」
「ありがとうございました。
おやすみなさい。」
土「おー。じゃな。」
軽く手を振った彼は、いつも通り無愛想に去っていったのだった。
311人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
氏兎(プロフ) - まゆゆんさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです(TT)頑張りますー!! (2022年9月24日 1時) (レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - さちさん» コメントありがとうございます!!嬉しいです!!頑張ります(^-^) (2022年9月24日 1時) (レス) @page32 id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - このお話大好きです!!!!!!更新頑張ってください!応援しています🥰 (2022年9月20日 18時) (レス) @page31 id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
さち - 面白い!!更新頑張って下さいね!!!!!!! (2022年9月19日 20時) (レス) @page31 id: 0e3bc286c0 (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けて嬉しいです!もっと楽しんで貰えるように更新頑張ります(^-^) (2022年9月10日 17時) (レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:氏兎 | 作成日時:2022年7月25日 0時