一目惚れ2

94公演目 ページ47

〜休演日・ホテル〜
荒木「あー、思い出せねー」

太田「思い出してないのによく削らずできたよね。てか龍儀達の前で言わないでよ？それ」

荒木「１ヶ月の稽古は一応やった事あったから。
それに言えるわけないよ。龍儀俺の顔見る度に悲しそうに謝ってくるの。Aさんも明らかに作り笑顔。俺がなんも思い出せないから。申し訳ないんだよね...」

太田「他になにかないの?」

荒木「他...家帰っても違和感しかない。落ち着かない。何かが足りない。

家帰った時、手紙とご飯が置いてあったの。それが、すっげー美味くて。でも、俺が食べちゃいけないものだって感じたんだよね。

で、手紙読んだら早く思い出してあげないとって思った」

太田「あのさ、僕から見た荒木くんはAちゃんといて凄く変わったの。会話の中でAちゃんの事大切にしてるって感じる事も多かった。独占欲も強くてさ、他の俳優と話すだけで嫉妬とかしてw

ほんとは今もわかってるんでしょ、自分が演劇と同じ...いやそれ以上に、Aちゃんが大切なんだって」

荒木「でも...」

太田「じゃあ今手紙見せてよ」

荒木「...やだ」

太田「ほら、"やだ"でしょ。"持ってない"じゃ無くて

受け入れなよ、特別なんだって。そうすれば思い出せるかもよ」

荒木「...ありがとうもっくん。ちょっと歩いてくる」

太田「思い出してあげて、ずっと待ってるんだから。公演後にいつも泣いてるんだよ、Aちゃん。

日常全て壊れてるんだよ。頼るってこと知らなかった子だから、頼りたくても頼りきれない。荒木くん以外には。

刀ミュキャストには少し頼ってくれるけど、公演終わってこのままだと相当苦しいと思う。焦らなくていいけど早く思い出してあげて」^^

荒木「わかってる。みんなに言われるしw...公演期間中には戻す」( `･ω･´)

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