【刀剣乱舞】ブラック本丸にて好きにやれって言ったら滅茶苦茶命狙われた(´･ω･`)第5幕！

審神者じゃないの？ ページ33

信濃side

その人が纏ってるのが神気じゃないから、刀剣男士(俺の仲間)じゃない事はすぐに分かった。
けど、人間でもない。
だって、額から角が生えてるんだもん。
人間にそんなのは生えないもんね？



薬研「焔の旦那！？
なんでそんなびしょ濡れなんだよ！？」


焔「お前が投げた桶が顔面に直撃したんだよ。
ったく……鼻血出るかと思ったわ……」



片手で空っぽの桶をくるくる回しながら、もう片方の手で軽く鼻を押さえて確認するその人。
悪い悪い、と謝る薬研の白衣を軽く引く。
振り返った薬研の耳元で小さくヒソヒソ話をする。
だって、あんまり聞かれたくないしね。



信濃「今度の審神者は、人間じゃないんだね？」


薬研「何言ってんだ？
大将は人間だぜ？」


信濃「え！？だって、あの人、どう見たって……」


薬研「あぁ……信濃はあの人が大将だと思ってんのか……」



そう言って、薬研はにひっと笑って部屋にあったたおると着替えを持ってその人に駆け寄った。
そしてその人の手を引いて中に入れようとしていた。



焔「オイ、薬研……。
俺、びしょ濡れだぞ？
畳の上歩く訳にはいかねぇだろ。」


薬研「あ。すまんな、焔の旦那。
俺の兄弟に紹介したくてよ。
旦那の事を大将だと思ってるみたいでよ。」


信濃「ちょっと！！薬研！！」



なんの為に内緒話で伝えたと思ってんの！？
それで機嫌損ねちゃったら……！！
俺も、薬研も、皆んな危なくなっちゃうんだよ！？



焔「大将……っつたら、審神者か？
誰が？誰を？」


薬研「信濃が旦那を。」



その人は、少しキョトン、とした後にぷるぷると肩を震わせる。
ヤバイよ！！
怒らせちゃった……！！



信濃「あ、あの！ご、ごめんなさい！
えっとあの……その……！」


焔「くっははは！
人外の審神者かよ！！
面白え事考え付くな、お前は！！
くくっ……人間共が……お……俺に頭下げるって……ふはっ……！
やべェ……腹ッ！腹痛え……はは！！」



どういう訳か、その人はお腹を抱えて笑いだした。
え？え！？
なんで！？
何か、そんなに面白い事あった！？



焔「ひぃ〜……腹痛え……。
そうか、俺が審神者なぁ……。
残念だが、ちと違うさ。
俺は焔。
お前の隣で丸まって寝てる審神者の式神よ。」



笑いすぎたのか、涙目のその人は、俺の隣を指差した。

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