一振りでも多く ページ21
私の要求通り、こんのすけがすぐに筆と大量の紙を持って来てくれた。
紙を決まった形にくり抜いて『
勿論、全てに霊力を込めながら。
『いいか、A？おまじないだ。
苦しい時はな、この紙のお人形さんを作ってお人形さんにこう頼むんだ。
“力を貸してください”ってな。』
ニカッと笑ってこのおまじないを教えてくれたお兄ちゃんを思い出す。
ありがとう、お兄ちゃん。
皆んなを、助けれるかもしれない。
私が教わった手入れ……治療は2種類。
一つは手入れ。
もう一つは、肉体に直接霊力を流し込む事。
コレは危険だから、緊急の時以外やるなって言われてたけど……。
ざっと50体くらいの紙人形ができた。
今回は、コレを通して私の霊力を重傷の子達に流し込む。
あの大広間で、寂しそうにご飯を食べる姿を見たらいても立ってもいられなかった。
「A様？何をされるおつもりですか？」
「ん？皆んなを助けるの。」
戸惑うこんのすけに笑い、紙人形に向かって「飛べ」と命じる。
すると、バサバサとそれ等は部屋を飛び出した。
「すっげ……○と千尋 ○の神○しみたい…」
そういえば、アレも神様との話だったっけな。
ぼぅ…っと人形達が配置につくのを待つ。
全部配置についたらしく、私と他の紙人形を繋ぐ役割の人形が風も無いのにバタバタとはためく。
軽く自分の頬を叩いて気合を入れる。
息を吐き出しながら、ゆっくりと霊力を流し込む。
すぐにガクンと身体中の力が抜ける感覚がしたものの、踏ん張る。
少しずつ、少しずつ流す霊力を多くして行く。
少なくとも昨日までの私は、ごく普通の一般家庭で、ごく普通に暮らしていた。
こんなボロボロになってるような人がいるなんて考えもしなかった。
完治は無理でも、軽傷にまで持ってこれれば儲けもんだ。
だから……。
尽きないでくれよ、と念じながら霊力を人形に送り続けた。
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鋼夜(プロフ) - Loveasu42211さん» 申し訳ありません。 自分でも読み返してそう思いまして……。 二章から誰が喋っているのか明記するようにしました。 文字数の関係上、こちらはこのままになってます。 すみません……。 (2017年7月26日 15時) (
レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
Loveasu42211(プロフ) - 誰が喋っているか分かりません (2017年7月26日 14時) (レス) id: edb9424f8f (このIDを非表示/違反報告)
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