耳鳴りと口論 ページ35
輪廻side
緑谷「うん。ちゃんとこのノートにコピーして貼ってあるよ。」
ほら見て、とそのプリント(コピー)を貼っつけてあるページを見せられる。
ちゃんと貼ってある。
だが、だとしたら俺にアドバイスを貰いたいと言うのはおかしいんじゃないか？
だって俺は既にあげてるんだから。
そんな俺の心情を察知したのか否か。
出久は困ったように笑ってそのページの文字を目で追う。
緑谷「このりっちゃんの評価とアドバイス……これって、僕個人って言うよりも僕とかっちゃんのペアとしてのだろ？」
輪廻「俺は緑谷出久っつー生徒個人用に作ったつもりだが？」
緑谷「うん、多分そうだと思う。
けど、なんだろう…ペアとして見て、その上での僕個人の評価って感じなんだ。
僕が欲しいヒントはこれじゃない。」
ゆっくりと首を振って「自分が欲しいものじゃない」と言うのを主張する出久。
……真面目なのかなんなのか知らんけど、出久って時々、俺のことナメてんの？って思う言動するよなぁ。
本人にその気は無いんだろうっつーのは分かってっし、俺が“幼馴染”だから信頼してくれてるんだっつーのも分かってる。
けど、なんか…こう……言いようのないイラつきがある。
こう…神経を逆なでされるような。
不意にキーンと酷い耳鳴りがして、俺のとは違う声がごちゃごちゃと聞こえてくる。
どうやら蛇どももじっとしているのに飽きたらしい。
『ほぅ…与えられておいてまだ欲すとは。
この少年、中々の強欲と見た。
良い。実に良いぞ！』
『なんとも立場を弁えぬ小僧っ子じゃのう。
このような甘えたことをぬかす輩は気に食わぬ！！』
『んー？おこ？おじじってばおこ？
じゃーさぁ、殺しちゃおうよ！
あの路地裏での動き良かったよね？
いい勝負できそうじゃない！？』
あーもー、うっせえ！！
わざわざ薬飲まずにいるんだから騒ぐんじゃねえよ！！
ちったあ大人しくできねえのか！！
『ククッ…抽象的な助言をしてみるのも面白そうだ。
それで分からず絶望するのもまた一興。
辿り着けたとすれば我らの暇つぶしにもなり得るときた。
小娘、我に身体を寄越せ。』
その言葉を皮切りにより一層酷くなる耳鳴りが痛い。
酷すぎて他の音が聞こえないくらいだ。
けど、コイツらに身体を明け渡す訳には絶対にいかない。
さて、と…。
この状態を出久に悟られずにやり過ごすにはどうするか……。
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ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 鋼夜さん» ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年9月9日 16時) (
レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - きなこねこ。さん» 楽しみにしてくださり、ありがとうございます！！ 次章でも楽しんで頂けるよう、頑張りますのでどうぞよろしくお願いします！ (2018年4月29日 22時) (レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
きなこねこ。 - もうすぐ７章目ですねー!輪廻ちゃんがどう動くのか楽しみです！ (2018年4月29日 0時) (レス) id: d0d6790e43 (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - きなこねこ。さん» ありがとうございます！楽しく読んで頂けているのなら、本当に嬉しいです！ (2018年4月21日 22時) (レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
きなこねこ。 - 楽しく読ませていただいています!輪廻ちゃん好き...。もっと伸びてほしい! (2018年4月21日 22時) (レス) id: d0d6790e43 (このIDを非表示/違反報告)
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