15ってなにかと青春？の感じだよね ページ33
緑谷side
なんでもさっき、空気の入れ替えをようと窓を開けた時に外からりっちゃんの声が聞こえたんだそう…。
教えてくれた障子くんにお礼を言ってノートを抱えて外に出る。
もう夏だからか、ついこの前までは日が沈んでいたこの時間でも辺りはまだ明るい。
ついでに言えば、じっとりとしたような、けれど肌を焼くような暑さに気が滅入る。
まぁ、ここは森の中ということもあってかなり涼しくはあるんだけど。
緑谷「りっちゃん！」
ふぅわり、と白い煙に鼻の奥に残る匂い。
その発生源にりっちゃんはいた。
木にもたれかかって口から煙を吐き出し、手に持ったソレを口に咥える。
ソレ、が何なのかすぐに分かって僕は慌ててりっちゃんに駆け寄る。
輪廻「お。どうした出久？」
なんてことのないように、ソレーータバコを咥えるりっちゃんは首を傾げる。
その態度に僕は慌てて抗議をした。
緑谷「どうした、じゃないよ！！
なんでタバコなんて吸ってるの！？
りっちゃんまだ15歳でしょ！？」
輪廻「あー…15っつったらアレだ。
盗んだバイクで走り出しちまうような年頃なんだよ。
自由になれたように錯覚しちまうオトシゴロってやつだ。見逃せ。」
何やってるんだ、と詰め寄ればりっちゃんは少し考えた後にちょっと真面目な顔をして気怠そうにそんなことを言い出した。
本気か冗談かも分かり辛いりっちゃん。
緑谷「ふ、ふざけないでよ！」
輪廻「ハイハイ、冗談真に受けてそうカッカしなさんな。
…どういう訳だか知らんが、俺の中の蛇に重度の
こうして偶にタバコ吸ってねぇと俺を殺してでも出てこようとするヤツがいんだ。
一応、あいちゃんには事情話して許可貰ってるから安心しろ。」
そう言って、ふぅ…と煙を吐き出す。
僕から顔を背けて吐き出しているのを見ると、りっちゃんの優しさを感じる。
けど、りっちゃんの健康が心配だ。
タバコが身体に害があるのは周知の事実。
保須でも慣れたように吸おうとしてたから、もう随分と長い間吸っているのかもしれない。
輪廻「そう心配すんな。
俺の“個性”は自分自身に関してはウィルスや細胞まで効果を発揮する。
お陰で今まで風邪なんて一切引いたことねぇ健康体だよ。
医者のお墨付きだ。」
どうやら顔に出てしまっていたらしく、苦笑いのりっちゃんにそう言われた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 鋼夜さん» ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年9月9日 16時) (
レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - きなこねこ。さん» 楽しみにしてくださり、ありがとうございます！！ 次章でも楽しんで頂けるよう、頑張りますのでどうぞよろしくお願いします！ (2018年4月29日 22時) (レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
きなこねこ。 - もうすぐ７章目ですねー!輪廻ちゃんがどう動くのか楽しみです！ (2018年4月29日 0時) (レス) id: d0d6790e43 (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - きなこねこ。さん» ありがとうございます！楽しく読んで頂けているのなら、本当に嬉しいです！ (2018年4月21日 22時) (レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
きなこねこ。 - 楽しく読ませていただいています!輪廻ちゃん好き...。もっと伸びてほしい! (2018年4月21日 22時) (レス) id: d0d6790e43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
