控えるべきこと？ ページ29
緑谷side
輪廻「あ…やっべ……！」
りっちゃんの若干焦ったような小さな声が聞こえたと思ったら、りっちゃんはまたゲンちゃんに噛み付く。
一気に色んな情報が頭に入りすぎて処理が追いつかなくなっているんだろう。
なんだか小さな音でもよく聞こえた。
そんな空間の中で、ヒュー、ヒュー、とか弱い息が聞こえてきた。
良く良く考えずとも、それがゲンちゃんのものであるのは容易に分かった。
もしやりっちゃんがゲンちゃんの首を噛み切ろうとしてるのでは！？
そんな有り得ない考えが脳裏を掠め、僕は途轍もない不安に駆られた。
なんでも良い。声をかけなきゃ…！
僕の頭がそんな答えを導き出し、それを行動に移そうとしたまさにその瞬間。
りっちゃんが身体を起こしてゲンちゃんの上から退く。
輪廻「気分は？」
化野「……ふぅ……最っっっっ悪……！」
輪廻「奇遇だな、俺もだ。」
化野「他人の身体に毒入れて抗体作らせておいて良く言うよ……。」
輪廻「誰が好き好んで他人を噛んでまで毒盛るかよ。
文句があんなら師匠に言え。」
畳の上に寝転がったまま動かずにいるゲンちゃんと、窓際の壁に凭れかかってしゃがみ込んでいるりっちゃんの会話。
二人とも浅い呼吸を繰り返していて、なんだかとてもしんどそうだ。
けれど、そんな二人の口から出てきたとは思えない殺伐とした内容の会話に、僕らは唖然とするしかない。
もう、何がなんだかさっぱりだ。
輪廻「はぁぁぁ……も…本当にキツイ…。
んぁ…そーいや、悪りぃなお前ら。
なんか話しかけてたよな？」
相当しんどいのか、顔を下に向けたままのりっちゃん。
りっちゃんは一度だけ顔を上げてこっちを見たけど、またすぐに俯いてしまった。
飯田「君たち！！その…あれだ！
こういった場所での不純異性行為はするべきではないだろう！？」
気を取り直した、とでも言うような飯田くんが二人にそう言えば、「フ……ジュン？」とりっちゃんが呟き、「イセーコーイ…」とゲンちゃんが鸚鵡返しにする。
りっちゃんはその言葉の意味が飲み込めないのか、「うぅ……ん？う……ぅん？」としきりに唸り声を上げる。
対するゲンちゃんはしんどそうな身体をゆっくりと持ち上げて起き上がり、釈然としない表情で僕らの方に向き直った。
化野「ごめん、何の話？」
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ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 鋼夜さん» ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年9月9日 16時) (
レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - きなこねこ。さん» 楽しみにしてくださり、ありがとうございます！！ 次章でも楽しんで頂けるよう、頑張りますのでどうぞよろしくお願いします！ (2018年4月29日 22時) (レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
きなこねこ。 - もうすぐ７章目ですねー!輪廻ちゃんがどう動くのか楽しみです！ (2018年4月29日 0時) (レス) id: d0d6790e43 (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - きなこねこ。さん» ありがとうございます！楽しく読んで頂けているのなら、本当に嬉しいです！ (2018年4月21日 22時) (レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
きなこねこ。 - 楽しく読ませていただいています!輪廻ちゃん好き...。もっと伸びてほしい! (2018年4月21日 22時) (レス) id: d0d6790e43 (このIDを非表示/違反報告)
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