え？落下？ ページ20
side無し
プロヒーローの不敵な笑みに本能的に何か不味いものを感じた生徒たち。
慌てて回れ右をし、バスへと一目散に駆け出したものの、その努力虚しく…。
「12時半までに辿り着けなかったキティはお昼抜きね。」
プロヒーローのそんな宣告と、
相澤「わるいね、諸君。」
相澤の心のこもっていない口先だけの謝罪と共に土が盛り上がり、生徒たちを崖下へと押し出してしまった。
相澤曰く、「合宿はもう始まっている」のだそうで、不意打ちにも取れるような開始の合図に生徒たちは成す術なく崖下へと流れ落ちた。
「私有地につき“個性”の使用は自由だよ！
今から三時間！
自分の足で施設までおいでませ！
この…“魔獣の森”を抜けて！！」
崖下を覗き込み、プロヒーローはよく通る声で激励とも宣告とも取れる言葉を叫ぶ。
2人の生徒をを除き、生徒たちは皆、その言葉に疑問を浮かべる。
生徒たちの目の前に“魔獣”が現れたのを確認したプロヒーロー2人と相澤、そして1人の少年はくるりと踵を返す。
「しかし無茶苦茶なスケジュールだね、イレイザー。」
相澤「まァ、通常2年前期から“修得予定のモノ”を前倒しで取らせるつもりで来たのでどうしても無茶は出ます。」
バスへと歩みを進めながら、プロヒーローの1人と相澤が話す。
その後ろでは、もう1人のプロヒーローが目元の機械を弄って何かを映し出す。
「その“修得予定のモノ”って、『緊急時における“個性”の使用許可書』…つまり『ヒーロー活動認可資格』の“仮免”の事ですか？」
相澤「あぁ、そう……っ！？」
「んなっ！？？」
ヒョコッと顔を覗かせ、流れるように会話に混ざった少年の姿に、相澤とプロヒーローは驚きを隠せずに息を詰まらせる。
何故なら、その会話に混ざってきた少年は今しがた、崖下に落とした生徒の内の一人であったのだから。
相澤「化野、お前…！」
化野「あはは。相澤さんの後ろでやり過ごさせてもらいました。
流石に、バス降りてすぐ相澤さんの考えが見抜けない程阿保じゃないんで。」
ニコニコと人好きのしそうな笑みを浮かべてしれっとそこに立っている生徒に驚きを隠せないものの、相澤は努めて冷静にいようと軽く息を吐き出したのだった。
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ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 鋼夜さん» ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年9月9日 16時) (
レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - きなこねこ。さん» 楽しみにしてくださり、ありがとうございます！！ 次章でも楽しんで頂けるよう、頑張りますのでどうぞよろしくお願いします！ (2018年4月29日 22時) (レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
きなこねこ。 - もうすぐ７章目ですねー!輪廻ちゃんがどう動くのか楽しみです！ (2018年4月29日 0時) (レス) id: d0d6790e43 (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - きなこねこ。さん» ありがとうございます！楽しく読んで頂けているのなら、本当に嬉しいです！ (2018年4月21日 22時) (レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
きなこねこ。 - 楽しく読ませていただいています!輪廻ちゃん好き...。もっと伸びてほしい! (2018年4月21日 22時) (レス) id: d0d6790e43 (このIDを非表示/違反報告)
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