言わないべきこと ページ36
side無し
遡ること数十分前……。
1-Aの観戦席は、少しざわついていた。
耳郎「ウチ、あんな狼木、初めて見たかも……。」
蛙吹「私もよ。」
葉隠「輪廻ちゃんも、あんな怖い顔するんだね……。」
呆然と、輪廻の去って行った方向を見つめるクラスメイト達。
本人は笑っているつもりだったのだが、実際は酷いものだったのだ。
犬の威嚇と同じように歯を見せて食い縛り、その赤い瞳には一切の光も射しておらず、更には酷く殺気立っていたのだ。
幾らUSJでの襲撃を耐え抜いた1-Aの生徒であっても、そんな至近距離からの殺気に怯えないはずがない。
加えて言えば、輪廻は普段は明るく、ケラケラと笑ってばかりだった。
そんな彼女が人を殺さんとするような表情を見せるなど、誰が思っただろう？
そんな中で、唯一普通にいるのは彼女の相方の化野のみ。
何事も無かったかのようにペットボトルのお茶を飲む。
化野「殺気立ってるねぇ…。
まあ、許して許してやって。
さっきの件でちょっと気が立っちゃってるだけだと思う。
アレ、多分、本人も気づいてないよ。」
麗日「あ、あの……嫌いなヒーローって……？」
化野「え？う〜ん……この中にフォロワーいたら申し訳ないからね。
さすがに言わないよ。
……まあ、あいつはヒーローは殆ど全員嫌いだからね。」
切島「あ、あの……聞きにくいんだけどさ……。」
化野「ん？」
おずおずと口を開いた切島。
ソレに気付いた瀬呂が肘で小突くも、時既に遅し。
切島は自身の疑問を口にしていた。
切島「今、輪廻があんな顔してたのって、例の事k……」
化野「あ？」
切島が聞き終わるよりも早く、質問の内容を察知した化野の顔からいつもの笑みが消え、その口からはドスの効いた低い声が漏れる。
そして手にしていたペットボトルがベコッと音を立てて握り潰された。
ペットボトルから溢れたお茶が、ボタボタと地面にシミを作る。
化野「何？誰から聞いたの？
本人ってことはないだろうし……四条さん？それともトリさん？
あー……いや、音無先生辺りか？」
切島「あ、いや……」
化野「図星？ホンットにあの人は……。
口が軽すぎるね。ちょっと釘刺しとかないと……。
それと切島くん。
そーゆーの、本人やその関係者に言うことじゃないよね？」
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鋼夜(プロフ) - さのさん» あ。気付かれる方がいらっしゃいましたか！！w (2017年12月3日 10時) (
レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
さの - 輪廻ちゃん…たこ焼き食べたいんだねぇ！美味しいもんね！たこ焼き！ (2017年12月3日 4時) (レス) id: e63060316e (このIDを非表示/違反報告)
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