根っからの ページ30
輪廻side
出久と焦凍の勝負は、一言で言えば凄まじいものだった。
初っ端から焦凍は短期戦を決め込もうとしてたし、ソレを出久は個性でぶっ飛ばして耐久戦に持ち込もうとしてた。
その度に折れる出久の指や腕。
見てるだけで痛々しいが、どうも俺には引っかかるものがあった。
……出久の言動だ。
勝負に勝ちたい。
それはもちろんだが、それ以上の何かを感じてるんだ。
……なんだ？何が引っかかってる？
「もうそこらのプロ以上だよアレ…」
「さすがはNo.2の息子って感じだ」
観客の声。
……No.2の息子、かぁ……。
やっぱ、そこ注目しちま……あぁ……。
そーゆーことかよ。
緑谷「全力でかかって来い！！」
出久の言葉。
それにピンと来た。
あの2人に何があったかは知らん。
けど、きっと出久は焦凍の家庭事情を知ってるんだろう。
そして、焦凍が何を見てるのかも。
出久と焦凍の戦い。
バッキバキに折れた両腕で血を流しながら戦う出久。
個性の
2人を見てて、背筋がザワザワする。
出久「君の！力じゃないか！！」
輪廻「くっ……ふっ…はははは！！」
焦凍の心に一番届くであろう、出久の叫びに思わず笑ってしまう。
ギョッとした顔でこっちを見てるクラスメイトなんて俺は知らない。
耳郎「な…ど、どうした？」
輪廻「はは…はぁ〜あ……やっぱ凄えわ、出久はさぁ……。
昔っから何も変わんねぇ……。
根っからのヒーローってか。」
隣の響香の質問を無視して、右腕で目元を隠しながら背もたれに体重を任せる。
目元を隠す直前、焦凍の左側に炎が見えて、また笑う。
エンデヴァー「焦凍オオオオ！！！
やっと己を受け入れたか！！
そうだ！！良いぞ！！
ここからがお前の始まり！！
俺の血をもって俺を超えて行き…俺の野望をお前が果たせ！！」
マイク『エンデヴァーさん……。
急に"激励"…か？
親バカなのね。』
親バカなんかじゃねぇよ。
ちゃんと聞いてたのか？
ありゃ、ただの自己満の歓喜じゃねぇか。
自分ができなかったこと、自分の子供に押し付けて喜んでるだけだろ。
目先の自分の欲望ばっかで、他を省みてないだろうが。
それに……。
見えてねぇのかよ、焦凍の涙。
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鋼夜(プロフ) - さのさん» あ。気付かれる方がいらっしゃいましたか！！w (2017年12月3日 10時) (
レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
さの - 輪廻ちゃん…たこ焼き食べたいんだねぇ！美味しいもんね！たこ焼き！ (2017年12月3日 4時) (レス) id: e63060316e (このIDを非表示/違反報告)
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