男の正体 ページ18
side無し
「う……ぐぅ……」
ノワールの声が抑揚を失うのに比例して、大蛇が男を締め上げる力を強めていく。
男は相当苦しいらしく、ジタバタともがき続ける……が、大蛇は全く動じない。
輪廻「俺だけじゃねぇ。
テメェ、その手で一体幾つの命を握り潰して来たよ？
何人の人生狂わせて来た？
それでいざ自分の番になれば復讐だ？
巫山戯るのも大概にしろ。」
「ぅ……ぐ…ぁ……め…ぃ令…だ……。
こせ、い…を……ぐぁ……と、解け……！」
大蛇に締め上げられながらもなんとか声を絞り出す男。
しかし、状況に何の変化も見られない。
その事実に、男は激しく動揺する。
そんな男を嘲るかのように、ノワールがくすくすと笑い声を漏らした。
輪廻「俺にテメェの個性使ったって、何の意味もねぇよ？
今、個性を使ってんのは俺じゃねぇ。
なァ？ラージ？」
大蛇に向かって呼びかけたノワールに応えるかのように、大蛇は「シャアアアア！！」と天に向かって大きく吼えた。
そして大蛇は更に男を締め上げる。
男は息が出来ないのか、顔を真っ赤にして暴れ始める。
輪廻「……さすがに殺すのはマズイな。
ラージ、おいで？」
大蛇に向かって優しく声をかけるノワール。
すると、大蛇は遊んでいたおもちゃを投げ出す感覚で男を解放し、両手を広げたノワールの元へと這う。
ノワールを中心にして
「ゲホッ…ガハッ……！！ふざけんな……ふざけんじゃねぇぞ！！
なんなんだ、そのバケモノ！！
俺の命令を無視してんじゃねぇ！！
俺の個性だぞ！？」
男の叫び声に、大蛇は甘えるのをやめ、鎌首をもたげる。
ラージ「《服部順…ナーガラージャは、貴様を許さない。》」
「あ？」
ラージ「《我らが主、汚した罪、重いぞ》」
赤い舌をチロチロと見え隠れさせて大蛇……ナーガラージャは言葉を発する。
流暢とは言い難いその声が発した名前。
その名前に、プロヒーロー達が反応し、会場全体がどよめき始めた。
何せ、服部順というこの男、元ヒーローでありながら、指名手配犯。
7年間もの間、警察とヒーローの目を掻い潜って逃げ続けた凶悪犯だったのである。
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鋼夜(プロフ) - さのさん» あ。気付かれる方がいらっしゃいましたか！！w (2017年12月3日 10時) (
レス) id: 0d16a2c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
さの - 輪廻ちゃん…たこ焼き食べたいんだねぇ！美味しいもんね！たこ焼き！ (2017年12月3日 4時) (レス) id: e63060316e (このIDを非表示/違反報告)
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