44 心配 ページ46
おかゆを食べ、薬を飲んであとは寝るだけだが、なんだか目が冴えている。
それとは裏腹に、体は相変わらず重くてだるい。
ぼうっとしながら考える。
俺は家政婦としてここに住み込みになったけど、俺がここで世話されるのは、違うよな。
ここにいたら、うつして仕事に支障が出るかもしれない。
だって俺は、ただの家政婦なんだから。
俺は、ここにいるべきじゃない。
ずきりと胸が痛む。
あれ、熱ってこんなにきついんだっけか。
「Aくん」
ひやりとおでこから冷たさが伝わってくる。
閉じていた目を開けると、壮五さんが。
よかった、ちゃんとマスクしてる。
「ありがとう、ございます」
「うん、いい夢を見てね」
今日はよく人に頭を撫でられるな。
壮五さんは、どこか姉ちゃんと似ている。
優しくて、あたたかい、柔らかな雰囲気。
姉ちゃんに会いたい。
そう思った瞬間、姉ちゃんの声がした気がした。
- - -
「ご迷惑をおかけしました」
「いいって。俺らも気づけなかったし」
マネージャーがシオンを迎えに来てくれた。
体調が良くなるまで家で看病してくれるらしい。
つまり、元気になるまで寮には来れない。
りっくんにうつったら大変だし、シオンも自分の家のほうが休めるだろう、
っていおりんが言ってた。
シオンの荷物をまとめて車に乗せる。
ここで暮らしてるのに、荷物ったってリュック１個分しかねえじゃん。
「本当に、ありがとうございました」
皆でマネージャーを見送る。
苦しそうに眠るシオンが遠くなっていく。
みっきーからシオンが倒れたって聞いたときは、ほんとにびびった。
シオンは生意気で、どこか大人びたところもあるけど、ちゃんと子どもなんだって。
あんなに弱ったシオン、初めて見た。
早く治るといいな。
ずっと一緒にいたから、シオンのことは弟のように思ってた。
でも、シオンには家族がいる。
もちろん、俺にもいるけど、シオンも俺の家族だと思ってる。
だから、シオンもここにいればいいのに。俺が面倒見るし。
このことをそーちゃんに言ったら、そうだね、って嬉しそうにしてた。
そーちゃんも、シオンのこと家族みたいに思ってんだな。
りっくんだってずっと心配そうな顔してた。
平気なふりしてるけど、いおりんだって、そーちゃんだって、
皆、シオンのことを心配してる。
シオンにラビチャでメッセージを送る。
「帰ったら、皆でケーキ食いに行こうな」
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弥生 - 今まで読んだアイナナの男主の中で、一番面白かったです。 (2021年9月20日 20時) (
レス) id: a8e691c982 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ゆぅあ(o・ω・o)さん» コメントありがとうございます！随分前のお知らせでしたので困惑させてしまいましたね、すみません(^^; 更新待っていただけて嬉しいです。ありがとうございます！ (2021年2月1日 18時) (レス) id: 137c45cd89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 間違えました！！！！ですけどまた更新待ってます (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 来年の三月まで待ってます！！ (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬 - 早く続きが読みたいです！お願い致します (2020年4月22日 11時) (レス) id: 9df39f7e96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらんぼ | 作成日時：2016年5月8日 12時
