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04 威嚇 ページ5

なんやかんやで寝る時間になり、七瀬さんの部屋に招き入れられた。


「俺は下で寝るから、Aくんはベッド使ってね」

「え」


いや、…でも、と俺の訴えは無視され、肩をベッドまで押されて半ば無理矢理押し込まれた。


…この人、意外と強引だ。


電気を消そうとする七瀬さんに待ってと声をかけた。

「なに?どうしたの?」

不思議そうにこちらを振り返る七瀬さん。


「あんた、…姉ちゃんのこと好きだろ」

「ええっ、?!」

ふっ、と電気が消えた。

七瀬さんが動揺して電気のスイッチを押してしまったみたいだ。


わかりやすい人だな。
そんなんだから、姉ちゃんを見る目が他のメンバーと比べて違うって気づけたんだよ、七瀬さん。


しばらくして電気がついた。


「な、なにいってるのAくん?!」

「図星かよ」

「ち、違う!!好きとかじゃなくて!、気になるっていうか…って俺は弟くんに何言ってんだ…?!」

顔を赤くさせて慌てる七瀬さんは見てて少しおもしろかった。


「!…わ、わらった…」

「っ、なに…?」

自分が笑ったことに対して何故か過剰に反応された。


「笑ったほうがかわいいよ」

「はっ?」

にこっとアイドルスマイルで変なことを言われた。

…何言ってんだこいつ。
さっきまであたふたしてたのに…。
なんかむかつく…。


「とにかく、姉ちゃんに近づくな」

相手を睨み付けて忠告をする。

これはいつも俺が喧嘩をする前に威嚇する方法だ。

これをしたら大抵相手は怯んで目をそらすか顔を真っ赤にして怒るかの2パターンである。


ふっ、勝った。

俺が満足気にしていると、突然頭に違和感を感じた。
顔を上げると、にこにこした七瀬さんが俺の頭を撫でていた。

俺がびっくりしていると、七瀬さんがこう言った。

「お姉ちゃんがとられる気持ちはよくわかるけど、もう中学生なんだから、姉離れしなきゃ一人前の大人になれないぞ?」


な め ら れ と る


もーかわいいなー、という七瀬さんの手を払ってさっさとベッドに潜り込んだ。


電気を消す音と部屋に七瀬さんのおやすみ、という声が響いた。





「…おやすみなさい」





返事を返すと、何故かまた七瀬さんに頭を撫でられた。

05 ぬくもり→←03 対面



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弥生 - 今まで読んだアイナナの男主の中で、一番面白かったです。 (2021年9月20日 20時) (レス) id: a8e691c982 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ゆぅあ(o・ω・o)さん» コメントありがとうございます!随分前のお知らせでしたので困惑させてしまいましたね、すみません(^^; 更新待っていただけて嬉しいです。ありがとうございます! (2021年2月1日 18時) (レス) id: 137c45cd89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 間違えました!!!!ですけどまた更新待ってます (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 来年の三月まで待ってます!! (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬 - 早く続きが読みたいです!お願い致します (2020年4月22日 11時) (レス) id: 9df39f7e96 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくらんぼ | 作成日時:2016年5月8日 12時

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