30 夢 ページ32
最近、同じような夢を見る。
何もないぽつんとした静かなところに、俺が一人で立っている。
そして、どこからか現れる俺の憧れの人。
その人は俺の目の前までゆっくりと近づき、俺の頬に手を添えて、耳元に顔を寄せてこう言う。
「大好きだよ、A」
次の瞬間、その人の顔は、何故かーー
俺のよく知るやつの顔に変わっているんだ。
そしていつもそこで目が覚める。
続きなんかない。ただ、同じ光景をリピートされるだけ。
△ ▼ △
「うんん…」
夕食を食べ終えた俺は、リビングのソファでくつろぐシオンの隣になんとなく座った。
シオンは自分の携帯の画面とテレビに夢中になっているりっくんを見比べてはうんうん言っている。
隣に座った俺にも気がついてないし…。
「なぁ、それって てんてんだよな？また見てんのな」
「わっっ四葉さん、？！」
声を掛けたと同時に跳ね上がる肩。
み、見ました…？、と言うシオンに頷くと面白いほど顔が赤くなっていった。
「てんてん、好きなの？」
「…」
じろ、と目線で訴えてくるシオンがちょっとかわいかった。
普段素っ気ないシオンをこんな顔にさせるてんてんが少し羨ましい。俺だって、一応アイドルなのに。
「で、なんでりっくんと比べてたの？」
「え、と……」
「やっぱあの二人、なんとなく似てるよな」
「？ やっぱってどういう…？」
「だって、あの二人って双子じゃん」
「は？」
「え？」
ピシリと固まるシオン。
あれ、もしかして…
「シオン、知らなかった…のか？」
「初耳ですよ！う、嘘だろ…！じゃああの夢って…！」
「夢…？」
頭を抱えるシオンにテレビに夢中だったりっくんが様子を見に来た。
「どうしたの？環、シオンになんかしたの？」
「なんで俺が…！りっくんだろ。なんかしたのは」
冗談でそう言うと、何故か俺から視線をずらして冷や汗をかいているりっくん。な、なんだよその反応は…？！
「俺、なにもしてないよ？！ねぇA！(寝てるAの頭を撫でまわしたとか言えないいい)」
「うわああ近づくなバカぁ」
パニクってるシオンに焦るりっくん。
俺もわけがわからなくなった。
「そーちゃん！りっくんがシオン泣かしたーー」
「えっ何があったの？！」
「ちょっと壮五さん？！なんで電動ドリル持ってるんですか？！」
「お前らちょっとうるさい！！近所迷惑だろーが！！」
とりあえず今日はりっくんとシオンは別々に寝かせた。
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弥生 - 今まで読んだアイナナの男主の中で、一番面白かったです。 (2021年9月20日 20時) (
レス) id: a8e691c982 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ゆぅあ(o・ω・o)さん» コメントありがとうございます！随分前のお知らせでしたので困惑させてしまいましたね、すみません(^^; 更新待っていただけて嬉しいです。ありがとうございます！ (2021年2月1日 18時) (レス) id: 137c45cd89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 間違えました！！！！ですけどまた更新待ってます (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 来年の三月まで待ってます！！ (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬 - 早く続きが読みたいです！お願い致します (2020年4月22日 11時) (レス) id: 9df39f7e96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらんぼ | 作成日時：2016年5月8日 12時
