07 起床 ページ8
三月さんとご飯を食べて食器を片した後、六弥さんの部屋に向かった。
コンコン
「六弥さん、朝ご飯、ですよ」
シーーーーン
…よし、開けよう。
ドアを開けて部屋に入った。
瞬間、目に飛び込んで来たのは、大きなテレビと大きな棚に飾られてある、アニメの女の子のグッズだった。
見回す限り女の子、女の子、女の子……。
…うん。
見なかったことにしよう。
それが一番平和だ。そうだそうだ。
俺は静かに部屋のドアを閉めて、何事も無かったような顔をして今度は七瀬さんの部屋に向かった。
ちなみに六弥さんはあの女の子に囲まれて眠っていた。
あんなに美形な人なのに…。
これが噂の残念イケメンってやつか。
そんなことを思いながら歩いているとあっという間に七瀬さんの部屋の前に着いた。
一応ノックをして外から声をかけてみたが、七瀬さんも返答がなかったので中に入った。
「すーーー」
床で寝ていたはずの七瀬さんが、いつの間にかベッドに入って熟睡していた。
まじか…。どんだけ寝相悪いんだ…。
「七瀬さん、朝、です」
肩を揺すって声をかけても起きる気配がするどころか、顔が緩んで涎が口から零れそうになっていた。
そんな七瀬さんに呆れながら近くのティッシュを七瀬さんの口に持っていく。
ゴシゴシと強めに拭うと、んん、と唸り声をあげた。
「ん……、まね、じゃ……」
は ？
一体どんな夢を見てるんだこいつは。
姉ちゃんじゃなくて俺があんたの涎拭ってんだけど。
幸せそうな七瀬さんの顔が無償にいらついて七瀬さんの腹に一蹴り入れてやった。
「ぃたっ？！」
面白いぐらい跳び跳ねて起きた七瀬さん。
「おはようございます」
「え、Aくん？！…え、あ、おはよう…」
「リビングで三月さんが待ってる」
「う、うん…」
起きたてで整理が追い付かない七瀬さんを背に俺は次のターゲットへと足を進めた。
「やっぱさっき蹴っただろ！コラ！待てA！」
後ろから聞こえる声は無視だ、無視。
姉ちゃんの夢を見るだなんて、なんてやつだ、七瀬 陸。
もう七瀬さんだなんて呼んでやるか。
…七瀬って呼んでやる。
残りはあとリーダーの二階堂さんか…。
なんかラスボス臭がして嫌だな…。
二階堂さんを起こしに行く前に、後ろから走って追いかけてくる七瀬を撒くために、全力で走った。
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弥生 - 今まで読んだアイナナの男主の中で、一番面白かったです。 (2021年9月20日 20時) (
レス) id: a8e691c982 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ゆぅあ(o・ω・o)さん» コメントありがとうございます！随分前のお知らせでしたので困惑させてしまいましたね、すみません(^^; 更新待っていただけて嬉しいです。ありがとうございます！ (2021年2月1日 18時) (レス) id: 137c45cd89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 間違えました！！！！ですけどまた更新待ってます (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 来年の三月まで待ってます！！ (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬 - 早く続きが読みたいです！お願い致します (2020年4月22日 11時) (レス) id: 9df39f7e96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらんぼ | 作成日時：2016年5月8日 12時
