【刀剣乱舞】その審神者、仕事中毒により。

20.雑草抜き ページ20

三日月は目を瞬かせてよくわかっていない様子だけど、私が歩き出したら着いてきた。

なんだか昨日より大人しめで、落ち着いている。

昨日はかなりの霊力を放出させたから、もしかしたら私の霊力に身体が慣れず、体調不良を起こしているのかもしれない。


刀剣男士の身体にはまだ謎が多い。

この本丸の刀剣は、それに加えて心に傷を負っている者が多く、あまり問い詰める気にはなれなかった。


私はあまり自分の傷に塩を塗られたくないタイプの人間だ。だから自ら望んで彼らの傷に塩を塗りたいとも思わない。

ただ仕事に関しては、絶対的に遂行してもらわないといけない。歴史に関与できるのは、時間遡行軍と刀剣だけ。

それで塩を塗る羽目になるかもしれないけど……その時はその時だ。



雑草の生えた、いかにも手入れの行き届いていない畑が見える。軍手を装備して腰を曲げた。


「……なにをしているんだ？」

「雑草抜きです。三日月もしますか？」


一応軍手は駄目になった時のため、いくつか用意している。

三日月は畑を見渡して、顔を顰めた。


「この大きな畑の雑草を一人で抜く気か」

「そうですね、大変そうですね。三日月も手伝いますか」

「一人増えたところで変わらんだろう……仕事とやらに執着するおぬしなら、仲間を集めてこいぐらい言うと思っていたが」

「いや……だってまだ皆さん不調でしょう？」

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