【ヒプマイ】私はただのオネーさん【飴村乱数】

06.名前 ページ6

綺麗な水色の瞳。

整えられた顔。

柔らかそうな頬。


直視出来ない！


「ら、乱数ちゃん……あんまり見られるとオネーさん恥ずかしいなぁ」

「え〜、でもでもっせっかくのデートだよっ？オネーさんのこといーっぱい見ていたいなっ」

「私の顔見てたって面白くないよ……！」

「そんなことないよっ。オネーさん可愛い」


か、かわっ！？

可愛いのは乱数ちゃんだよ！


初めて会ったときも女の子かと思った。

あとから男の人って知ったときは、もうどうしようかと。

でも、それがあったから、乱数ちゃんとはたくさん話すことが出来るんだよね。


「Aオネーさん」

「……な、に…？」

「これ終わったらお昼にしよっ」


コクンコクンとうなづいた。


……え。

名前。

お、ぼえてたんだ。


「初めて、名前呼んでくれた」

「そうだっけ？」

「うん。びっくりした」

「……そっか」


？


「朝もそうだったけど、僕のことよく見てるんだねっ」


えっ。

駄目、だったかな。

ほ、他の人はこういうこと覚えてなかったり……？


「えっと……あ、もう終わったみたい。お昼、食べに行こうか」


誤魔化しちゃった。

でも、特別な目で見てるって思わせたら……。

きっと困らせる。

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