04.温かい ページ4
乱数ちゃんとのデートから、一週間と三日。
遊園地のチケットが鞄に入ってることを確認して、家を出た。
いつもの公園に行けば、乱数ちゃんは手を振っていた。
先に来てる……?
珍しい。
「おはよう、乱数ちゃん。早いね?」
「おっはよ!そうかなっ?」
「うん。いつもは、私の方が先に来るから」
「そっかそっか!いつも待たせてごめんねっ」
……どっちが先に来てたとか、乱数ちゃんは覚えてないのか。
まぁ、私だけじゃないからね。
特別でもなんでもない、ただのオネーさんなんだから。
「ううん。今日来てすぐに、乱数ちゃんの顔が見えただけで嬉しいから」
「わぁいっ!オネーさん好き〜。今日はたっぷりエスコートしてあげるねっ」
好きって……。
あぁ、甘い。
温かい。
嬉しいな。
私も愛してる。
「私も、乱数ちゃんのこと大好きだよ」
伝えられたら、このカラカラな心は満たされる?
きっと満たされない。
だから、今与えられてるこの現状に満足する。
乱数ちゃんに会ったこと。
会えること。
話せること。
隣を歩けること。
デートが出来ること。
乱数ちゃんのオネーさんでいられること。
その次を求めたらいけない。
これ以上を求めたって、悲しくなるだけだから。
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黒羽ひみと(プロフ) - みかさん» みかさん、コメントありがとうございます!完結させたのはかなり前なのですが、いまでも見つけて愛してくれる読者がいて嬉しいです。お気に入り登録もありがとうございました! (2022年8月6日 23時) (レス) id: eaec3a59f0 (このIDを非表示/違反報告)
みか(プロフ) - 久しぶりに夢小説で泣きました、、とても心を揺さぶられるお話でとても感動しました!迷わずお気に入り登録です! (2022年8月6日 0時) (レス) @page50 id: 668d506369 (このIDを非表示/違反報告)
アホの化身 - おかしいな?デスソース飲んでるのにめっちゃ甘いわ。その後に飴玉(ソーダ味)舐めたから味のパラダイスだわ (2021年2月24日 20時) (レス) id: 62410cc231 (このIDを非表示/違反報告)
黒羽ひみと(プロフ) - まもやろたおさん» ありがとうございます!完結したあとでも愛してもらえて嬉しいですっ。 (2020年4月20日 22時) (レス) id: 451dd01b35 (このIDを非表示/違反報告)
まもやろたお - 年甲斐もなく号泣してしまいました…この作品大好きです! (2020年4月20日 21時) (レス) id: 3edb1e3d90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒羽ひみと | 作成日時:2018年10月22日 10時