【ヒプマイ】私はただのオネーさん【飴村乱数】

29.誤解 ページ29

三人、お互いを見合う。

恐らく今お互いに同じ言葉が浮かんでる。

ヤバい。


「帝統、お金はいくらでも渡す。ここはあなたが開けたことにしてくれないか」

「金！？じゃねぇわ！そんな深刻そうに言うのも止めろ！俺を買って売るな！」

「俺たち友人でしょう」

「こんな友情は嫌だ」


あぁもう声が大きいし！


「あの！とりあえず乱数ちゃんには言いませんので、さっさと定位置に戻って……」

「何してんの」


ハッとして、有栖川さんと夢野さんの後ろを見れば、乱数ちゃんがいた。


「乱数、えっと彼女は……？」

「僕のファッションモデルさんだよっ。二人が来ちゃったから、とりあえずこの部屋に入れてたんだっ」


お、おお。

すごい。


「なんでそんなに焦ってるのか分からないけど、勝手に歩き回らないでよねっ！プンプン！」

「すみません。そういうことなら失礼しました」

「いえいえ！」


ホッ……。


「ファッションモデル……？けどよー、前こいつのこと知らないって言ってなかったか？それに何でこの扉外から鍵が掛けられ……」

「帝統！！それは、それは小生も気になっていたことですが触れてはいけないパンドラの箱で！」


うわっうわ。

えーとえーと。


「わ、私が言わないでって言ったんです！鍵はその……そういうプレイが好きなんです！！」

「は？」

「え」


「……二人とも、ちょっとそこに正座しよっか。Aももう喋んないでいーよっ」


ごめんなさい。

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