【ヒプマイ】私はただのオネーさん【飴村乱数】

28.孤独 ページ28

インターホンの音を聞いたのは、私が乱数ちゃんの家に居るようになって五日経った日のこと。


扉に耳を当てる。


この部屋は、乱数ちゃんが普段仕事をする場所、つまり客人を招く場所に近い。

お風呂やトイレに入る際出るから知ってる。

初めは乱数ちゃんに許可をもらってたんだけど、本人がめんどくさいから好きにしてって言ってきた。

なんというか、とりあえず閉じ込めたは良いものの、管理は面倒みたい。

私も逃げようとしないし、そこのところ信用されてるのかな。


うーん。

声は聞こえるんだけど、何言ってるのかは分からないか。

一応、今日は部屋から出るのは止めておこう。


なんだろう。

乱数ちゃん以外の人の声は久しぶり。

私がいなくても、外はちゃんと廻ってるんだ。


___良かった？

___寂しい？


分からない。


でも、なんでかな。

泣きそうだ。


「……い！……れるぞ！」

「まぁまぁ……どうなってるか、あなたも気になるでしょう」


！？！？


声、近い！！

もしかして開けようとしてる！？

まっ！待って待って！！


「怒られたらその時はその時、さてこの部屋は……」

「あぁもうどうなっても知らねぇかんな！？って……あれ、お前」


あ、ああ……あああ。


開かれた扉の先には、いつかに会った夢野さんと有栖川さんがいた。

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