秘密という名のスパイスを。 (ページ33)

今日:7 hit、昨日:1 hit、合計:42,018 hit

story 31** ページ33

-

私と紫耀が付き合っていて、廉が略奪宣言をしたという事実はビックニュースではあったけど、
幸い冬休みの直前だったこともあり、思っていたよりは騒がれずに新しい年を迎えた。

紫耀はテニス部の部長、体育祭の実行委員などなど、相変わらずの活躍ぶり。

永瀬はサッカー部を続けながら早くも進学したい大学があるらしく問題集と睨めっこ。

海人くんはダンスの出来る漫画家としてテレビに出るんだ！なんて言って、芸能事務所のオーディションを受けてまわっているらしい。

理華は海人くんに影響されたかダンスを始めたらしい。

そして私は…… 取り敢えず進学したいなとぼんやりは思っている程度で、他の皆みたいに打ち込んでいることは特には無い。

高校生3年生。高校生活最後の1年。

理華「文化祭の実行委員もそろそろ募集らしいよね」

「そっか、そういう時期だっけ」

理華「体育祭終わったら次は文化祭でしょ？」

確か去年はテニス部の招待試合で文化祭に向けてわくわくするような感覚は無かった気がする

廉「文化祭の実行委員も紫耀やるん？」

紫「俺は別にやってもいいけど」

海「流石に会長に両方やらせるわけには……！」

紫「海人、その呼び方やめろ」

1年のときから憧れてた人と、その親友が集まってこんな風に普通に仲間として一緒にお弁当を食べるようになるなんて想像もしていなかった。

紫「A？どうした？何か良いことでもあったか？」

「んーん、幸せだなーって思ったの。こんな風に皆と一緒にいれてることが」

廉「俺は群れるとか勘弁なんだけど」

紫「なら廉抜ける？」

廉「会長！それは流石におかしいっす！」

紫「だから！その呼び方やめろって！」

永瀬は相変わらず素直では無いけど、なんだかんだでここが居心地良いのだろう。

-