桜のような僕の恋人 Sho Hirano (ページ34)

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桜僕ページ34

紫耀said

それから数日後Aが死んだ

お兄さんから呼び出しがあって

晴人「紫耀君Aから手紙を預かっているんだ良かったら手紙をAの部屋に置いとくから取りに来てくれないか？」

紫耀君「行きます」

Aの部屋は変わってないのにAが居ないことがすごく嫌だった

寄り添える時間はあったはずなのに寄り添おとしなかった

紫耀「桜色のニット？まさか･･･」

蘇る記憶公園ですれ違った老婆。

あの老婆がかぶっていたニット帽だ･･･

俺は桜色のニット帽を握りしめ泣き崩れた。

紫耀「俺は･･･俺は･･･気づいてあげられなかったんだ」

あの時すれ違った老婆はAだったんだ。

それなのに俺は―――

俺は最期の最期でAを傷つけてしまった。

紫耀「･･････Aごめん･･･ごめんなさい･････････」

帰り際

晴人「Aの分まで幸せになってくれ。Aもきっとそれを望んでる」

晴人「元気でな紫耀君」

気付けなかった俺にAは『ありがとう』と言った。

こんな俺に向かって最期に微笑みをくれた。

それなのに俺は･･････。

弱々しい字で『紫耀君へ』と書かれた手紙。