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桜僕 ページ3
紫耀side
桜を見ると想い出す。
どれだけ時間が経っても、やっぱりどうしようもなく君を想ってしまうんだ。
A、僕は何もしてあげられなかったね。
その苦しみに気付くことも、悲しみから救うことも、何も出来なかったんだ。
いや、それだけじゃない。
僕は君を傷つけてしまった。
あの日、僕の背中を見て、君はなにを思っていたんだろう？
そのことを考えると今もたまらない気持ちになるよ。
でも、いくら後悔しても遅いよね。
だって君はもう、この春の中にはいないんだから。
僕がこれから出来ることといえば、君を忘れずに生きていく、それだけなんだ。
だからA、僕はこれからも桜を見るたび想い出すよ。
ほんのわずかな間しか美しく咲くことのできなかった・・・
桜のような恋人の君を｡
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作者名：莉流 | 作成日時：2017年8月8日 14時
