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27.優しい過去は ページ20

Aside

親に捨てられ、孤児院にも捨てられ、貧民街で暮らしていた
もう、何もしたくない。死にたくないが、もうこれ以上どう足掻いたって生きられない。そんな毎日だった


?「おい、ガキ。お前何やってるんだ」


A「?」


目の前には真っ黒の短い髪の毛と赤い瞳の男が立っていた

あぁ。これは夢だ。だいぶ昔の、夢


A「別に何もしてない。ただ、待ってる」


?「何を?」


A「何かを」


そう云って蹲った

すると、男は微妙な反応をして頭を掻いた
そして、私のボサボサで髪の毛が伸び切った頭を撫でた


?「あ〜。俺、椿蒼(つばきあお)、18。お前は?」


A「A。12」


椿「苗字は?」


A「知らない」


椿「じゃあ、瀬良な。お前は今日から瀬良Aだ
そんで、俺の組織の一員だ
分かったか?」


A「どうして、、、」


椿「あ?」


A「どうして、そこまでしてくれるの?」


椿蒼という男を見上げた


椿「あ〜なんつーか、お前みたいなやつほーっておけねぇんだよ。」


彼は私の顔を覗き込んだ


椿「お前綺麗な目してんのな
まぁいいや。ほら」


そう云って、私に背を向けてしゃがんだ


A「な、に?それ」


椿「おんぶだよ、おんぶ。お前ヒョロっちぃし、倒れそうだしガキだからおんぶしてやるよ。ほら」


おんぶなんて、してもらった事ない
少し緊張しながら、その背に乗ったら、蒼は立ち上がった


椿「うし、ほんじゃあ行くぞ」


人の温もりを久しぶりに感じて、涙が止まらなかった
泣いていると、蒼はあやす様に私を揺すった


A「ありがっ、とうっ、あお、、うっ、うぅ〜」


椿「はいはい、わぁったよ。泣くな泣くな
目ん玉溶けるぞ」


A「やぁだぁ〜」


椿「ははっ」


ぐずぐずと、鼻を啜りながら、ゆさゆさと、背中に乗せられながら。いつの間にか安心して、その背中で眠ってしまったのも、良く覚えている

これが、私と椿蒼との出会いだった

28.八咫烏→←26.黒い髪に赤い瞳



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紫乃(プロフ) - りりり ( ´・ω・)(・ω・` )@受験多忙さん» コメント、お褒めのお言葉、ありがとうございます!ご多忙なのに読んでいただけて嬉しいです!イベント、参加させて頂いちゃいました♪続編!お時間のある時に、まったりと読んでいただけたら嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2023年2月23日 22時) (レス) id: 6ec89759a7 (このIDを非表示/違反報告)
りりり ( ´・ω・)(・ω・` )@受験多忙(プロフ) - めちゃめちゃ遅くなってしまい申し訳ないです…イベント参加ありがとうございました!!キャラを見せる文章や、ストーリ性?というのでしょうか…とにかく文才という文才が爆発してらっしゃいました(?)シリーズまだ続いてるようなので見させて頂きますね!! (2023年2月23日 2時) (レス) id: 683d7ef17c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫乃 | 作成日時:2022年12月15日 19時

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