◇137◇ ページ7
◇Aside◇
恵「現場に残された手紙。それで犯人は葉月さんをおびき出したみたい。」
究「“今夜屋根裏部屋にて、あなたが福氷家で犯した罪について話があります。”」
猫田「持ってきました、これです。」
諸星「葉月さんの死体に飾られてた花だ。」
究「鉄砲百合と共に散る…こういうことだったんですかね？」
恵「それが違うの。この花、同じユリでも、テッポウユリじゃないの。
タカサゴユリって種類なの。猫田さん。」
猫田「ｳﾌｯ。かしこまりました。はい！」
猫田さんは花の図鑑を開いた。
恵「２つとも花はそっくり。でも、葉っぱの形が違う。
現場にはこっちのタカサゴユリのほうの葉っぱが落ちてて、調べたら現場の花は全部、タカサゴユリのほうだった。
テッポウユリなら隣の植物園にだってあるらしいし、花屋で注文もできるし簡単に手に入るの。」
猫田「うんうん。」
恵「でも一方、タカサゴユリはこの辺じゃ５km先にある市立公園まで行かないと手に入らなくて。」
猫田「うんうん。」
A「じゃあ、どうして犯人は、わざわざテッポウユリを指定しておきながら、手に入れるのが面倒なタカサゴユリを飾ったんだろう。」
猫田「えっ、いや、あの、似てるから偶然間違えちゃったんじゃないですか？」
諸星「バカ野郎、そんな単純な話だったら誰も悩まんわ。」
猫田「あっ、そっか…。」
究「あっ、あの、２人はこう、捜査みたいなことはやらないんですか？」
諸星＆猫田「えっ！？」
諸星「いや…誤解すんな。別に君たちの推理を聞こうなんてな、思ってない。絶対に違う。」
猫田「裏でやってますよ。そうですよね〜。」
思った気がするんだけどな…。
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作者名：優花
| 作成日時：2019年1月30日 15時
