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◇149◇ ページ19

◇No side◇

諸星「捜査状況を説明しておく。昨日の夜、劇団アキバ組の女優、田口涼子が殺された。

現場に残された凶器のナイフから指紋が検出され、ある容疑者が確保された。この男だ。」

男の人の写真が映し出された。

キンタ「竜介!?」

恵「キンタの知り合いなの?」

キンタ「昔の舎弟だ…まさか竜介が?」

猫田「美作竜介は劇団アキバ組のマネージャーで、よその大手事務所への移籍を希望している被害者、田口涼子ともめていました。」

キンタ「何やってんだ、あのバカ…。」

諸星「奴は取り調べで黙秘したまま、何もしゃべろうとしない。

ただ、お前にだけはすべてを語ってもいいといってる。」

キンタは取り調べ室に案内された。

究達はその様子を隣の部屋からみていた。

美作「キンタさん!ご無沙汰してます!」

キンタ「勝手に人を巻き込みやがってどういうつもりだ!おかげでこっちはいい迷惑だよ。」

美作「でも、ちゃんと会いに来てくれた。」

キンタ「お前、人殺したってホントか?」

美作「冗談じゃねえ、俺は殺しなんてやってませんよ。」

キンタ「被害者の田口涼子と移籍問題でもめてたそうじゃないか。」

美作「彼女、ウチの看板女優だったし…。でもその件については手打ちは済んでました。」

キンタ「じゃ、犯行に使われたナイフは?お前の物だったんだろ?」

美作「誰かが俺に罪をなすりつけようとしたんすかね?」

キンタ「じゃあアリバイは?犯行時間どこにいた?」

美作「スカウトやってました、秋葉原で。」

キンタ「じゃ、つかまえた奴に名刺渡したんだろ?」

美作「それが、昨日は誰も名刺受け取ってくんなくて…。」

キンタ「それじゃ、話になんねえだろ!」

美作「だからキンタさんに来てもらったんでしょ!」

キンタ「はぁ…俺にどうしろっつうんだよ。」

美作「俺の無実を証明してください。」

キンタ「あ!?」

美作「明日の夜、妹の結婚式なんすよ。

親が早くに死んで、俺たちずっと兄妹2人きりだったから…。

小さいころからのあいつの夢だったんすよ。自分の家族をつくるの。

このままじゃ、結婚式出れないどころか破談になっちまう。

あいつの夢が俺のせいでつぶれちゃうんすよ!

キンタさんしかいないんすよ、俺が頼れるの!」

キンタ「勝手なことばっかいってんじゃねえ!!3年前、てめぇがしでかしたこと忘れたのか?」

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作者名:優花 | 作成日時:2019年1月30日 15時

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