◇144◇ ページ14
◇Aside◇
究「冥王星をにおわせた犯行予告といい、直接会わず、携帯だけで連絡を取り合っていたことといい、左門さんを口封じのために毒殺したことといい、何か違和感があるんだよね。」
流「もしかして、左門さんに殺人計画を授けたのは冥王星ではない。」
恵「だったら一体誰が？」
究「あっ…あともう１つ、携帯の置き場所。あんな所に隠してたら掃除のとき、バレちゃうよね。それに気づいた人は…。」
A「朋江さん…？」
究「そういうことか！」
私たちは急いで福永家に向かった。
◇No side◇
朋江「右近…。」
右近「気づいてたんだろ？僕が芝居をしてたこと。」
朋江「知らなかったわよ。」
右近「いや、お父さんが動けることも知ってたはずだ。」
朋江「何が言いたいの？」
右近「分かってる、全部姉さんが考えたことなんだろ？」
朋江「何を？」
右近「もし、本物の冥王星がお父さんに近づいてたとしたら直接会って話すはずなんだ。
それなのに、一度も会うことなく、こんな携帯のみを使って連絡を取り合うなんて真似、奴らは絶対にしない。」
朋江「どうしたの？右近。」
右近「お父さんに葉月さんを殺害させ、さらには口封じのためにお父さんを毒殺した。
すべての黒幕は…あなただ。」
朋江「証拠はあるの？」
右近「あるよ。証拠はたくさんある。もう言い逃れはできない。姉さん。」
朋江は右近を包丁で刺した。
朋江「残念だわ、右近。あなたがこのままバカなフリしてくれれば、殺さずに済んだのに。」
右近「あぁ…あぁ…。」
右近は倒れた。
究達が駆けつけた。
恵「王子！」
A「右近さん？七海先生は…。」ﾎﾞｿｯ
究「やっぱり朋江さん、あなたが！」
朋江さんはもう１本包丁を取った。
朋江「悪いけど、あなたたちも…。」
数馬「ｷﾝﾀは！」
究「いない！」
恵「肝心な時にいないんだからでくの坊！」
ｷﾝﾀ「でくの坊で悪かったな。冥王星の事件にかかわってんならさっさと助けを求めにこいよ。」
究「ｷﾝﾀ…。」
朋江さんがキンタに向かって包丁を伸ばしたが、キンタはそれを止めた。
ｷﾝﾀ「女に手ぇ出すのはポリシーに反するが、仕方ねえ。」
右近「じゃあ、やめろよ。とうとう化けの皮がはがれちまったようだな、お嬢さん。
今の行動が何にも勝る証拠だ。」
右近さんは刺さった包丁とおなかに隠していた分厚い本を取り出した。
朋江「あんた誰！？右近じゃない！」
マスクを取った。
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作者名：優花
| 作成日時：2019年1月30日 15時
