◇132◇ ページ2
◇Aside◇
私と流がミッションルームを出ると、ヲタクっぽい格好をした男の人がいて、メグに状況を教えてもらい、それから、福永さんはある手紙を見せた。
恵「この妙な手紙が王子の家に届けられたの。で、私が探偵だって知って相談受けてたんだ。」
右近「そこ！そこ〜！ここ！ここ！近い近い近い！」
数馬「ねぇ、これって…。」
流「ああ、間違いない。暗号文だ。しかも、かなり初歩的なね。」
究「見せて。ホントだ。」
恵「初歩的なの？これが？」
究「うん。ここの一番最初の“福讐”って文字、間違ってるじゃん。
よ〜く見ると、同じ字がたくさん使われてるでしょ。」
恵「うん。」
究「ダブってる字をすべて消すんだよ。そして、残った文字をつなぎ合わせると…。」
恵「“福永の人 鉄砲百合と共に散る”？」
数馬「福永って…？」
恵「王子の名字。」
右近「はい。」
恵「散るってことは…福永家の誰かが死ぬってこと？A、なんか見てない？」
A「ごめん、何も…。」
恵「そっか…。」
流は手紙を手に取った。
究「どうしたの？」
流「柑橘系のにおいがした。恐らく、オレンジか何かの汁を染み込ませてある。」
流がライターであぶると何かが出てきた。
恵「何？これ。」
数馬「まさか…。」
数馬はパソコンで調べた。
数馬「あ、出てきた！占星術で使われるマークの１つ。冥王星…。」
恵「冥王星からの殺人予告…。」
数馬「僕は降りるよ。」
究「数馬…。」
数馬まで外に出て行った。
右近「ハァ〜ゴホッ、フゥ〜。」
究「流！流はどうする？」
流「僕はやるよ。これは僕の宿命だから。」
究「よし！僕もやるよ。確かに冥王星は怖いけど、探偵が逃げたり、諦めたりしたら事件は迷宮入りだもんね。」
恵「私も行く。」
究「メグ。」
恵「だって２人が守ってくれるでしょ？あ、流が守るのはAだけか。Aも行くでしょ？」
A「もちろん行くよ。」
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作者名：優花
| 作成日時：2019年1月30日 15時
