理想の息子 5

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□Aside□

私とお兄ちゃんは先に豹塚道場にきた。

豹塚「オォ〜、ヒョウ！ヒョ〜！ヒョウ！」

浩司「鈴木君！」

皆が入ってきた。

鰐川「このアマ、手出さねえからって調子乗りやがって！」

三船「待て。」

羽生「三船先輩。」

三船「止めんじゃねえよ。」

豹塚「ヒョ〜ウ！アチョ〜！」

大地「痛い！」

豹塚「チキショ〜！ちゃんと戦えや！ちゃんと戦ってくれや！」

豹塚「せやないとワテの武勇伝にならんのや。

父ちゃん、借金してまで夢に見た東京進出やのに！

生徒さん、いっこも集まらんよって、女やバレんように不良高校潜り込んで…。

父ちゃん、すっかり元気なくしてもうて、このままやったら父ちゃん、死んでしまうかもしれんよって！

ワテが男やったらよかったんや。そしたら父ちゃんも、この道場も…。」

豹塚さんは鈴木君の胸倉をつかんで泣きながら言った。

A「そうだったんだ…。」

鈴木君は立ち上がった。

大地「父ちゃん父ちゃんってお前、ファザコンか？」

豹塚「ワテはファザコンやない。ただ父ちゃんが好きなだけや！」

大地「ったく…どっかで聞いたセリフだよ。」

豹塚「チキショ〜…。」

大地「もう泣くな、本気で相手してやるから。」

鈴木君はジャケットを脱いだ。

豹塚「えっ？」

大地「女殴るのヤダけど、女泣かすのもっと最悪だ。」

鈴木君は腕まくりをした。

豹塚「お前…。」

大地「あっ、ちなみに俺が本気出しても君に勝てるかどうかは…。」

豹塚「ホンマか？」

大地「ホンマや。」

豹塚「よっしゃ！」

大地「よっしゃ。」

豹塚「せやったら、とっておきいくで！ヒョ〜！」

大地「俺はマザコンじゃねえ、ただ母ちゃんが好きなだけさ！

チキショ〜。ホントは行きたかったぜオーストラリア！名づけて、マザコンコアラパンチ！」

２人とも同時に倒れた。

浩司「鈴木君！」

象林「パオ〜ン、こっちは気絶してる。」

大地「チョコ食べたい。」

鈴木君は気を失った。

浩司「えっ、鈴木君？鈴木君！」

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