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□海side□
私は美術室に来た。
池田「これは白いキャンバスです。」
海「ええ。」
池田「何色にも染まる。」
海「はい。」
池田「ここに黒を塗りましょう。ほら、あなたが恐れているのはこれですね。」
海「ひどいわ。わざわざこんなもの見せて、どういうつもりですか?」
池田「最も強い色が黒です。」
海「そうよ、油汚れと一緒。」
池田「ただし、その黒を唯一染めるのが、また白い色です。」
海「灰色。」
池田「無限に混ぜていくと限りなく白になる。」
海「黒の量が多ければならないわ。」
池田「そうおっしゃると思いました。これはチタニウムホワイトといって、主に修正用に使います。ハイライトが強過ぎるので。」
海「チタニウムホワイト?」
池田「あるんですよ。何色にも染まらない、白い色が。
あなたの息子さんがそうかは分かりませんが、ただ不良達が集まるのには理由がある。」
池田先生は黒の上にチタニウムホワイトを塗った。
海「あ…チタニウム…ホワイト。」
池田「黒もまた、どこかで白に戻りたいと望んでるんじゃないでしょうか?さぁ。」
私は筆を受け取り、チタニウムホワイトを黒の上から塗った。
私のモヤモヤ感が、なんとなくわかったような気がする。
息子に家を買わせようとしている自分も、きっと黒い母親だから…。
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優花(プロフ) - イーブイさん» はい!上手くできるように頑張ります! (2017年3月29日 20時) (レス) id: 6b689c573b (このIDを非表示/違反報告)
イーブイ(プロフ) - いえいえ!お力になれて嬉しいです!次も楽しみにしてます! (2017年3月29日 20時) (レス) id: 5dfec5f169 (このIDを非表示/違反報告)
優花(プロフ) - イーブイさん» 確かにw いえいえ。面白くなりそうなんで、アレンジ加えてみます。ありがとうございます! (2017年3月29日 20時) (レス) id: 6b689c573b (このIDを非表示/違反報告)
イーブイ(プロフ) - ファンタジー感凄い増したwなんかごめんなさい (2017年3月29日 20時) (レス) id: 5dfec5f169 (このIDを非表示/違反報告)
優花(プロフ) - イーブイさん» でも、三船の妹っていうところでは結構いいかもしれませんね。もしくは、歯がその時だけ尖るとかw (2017年3月29日 20時) (レス) id: 6b689c573b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優花 | 作成日時:2017年3月13日 14時