最後だから、笑ってよ。 (ページ16)

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悠太side

今日は始業式だ。
俺はそんなに仕事がないか、保健室で資料の整理などしていたら、扉が開いた。

悠「もう学校終わったんだからここ来ずに家帰れ、、って、はぁ！？A！？なんでここいんの？」

A「悠太くん久々〜。ジゼルときちゃった。」

日本にいるはずのAが俺の実の妹であるジゼルを連れて保健室にいる。
なぜ？驚きが隠せれず固まっていると、そんな顔を見たAが、笑いながら、

A「そんなことはよくて、私はこれを渡しに来たの。」

Aは封筒を俺に渡してきた。
俺は首を傾げ封筒を手にすると、日本でAが通っていた病院の名前を見つけ、なんの躊躇いもなく紙を広げた。

そこには、
「完治するためには移植が必要。
　現在、移植見込みなし」
と書かれていた。

俺は、すぐに理解ができた。
移植しないとAは死んでしまう。

そして、ここにきた理由もなんとなくわかった気がした。

ジゼルも俺の元で一緒に封筒の中身を読んだ。
悠「お前。。」
ジゼルは涙を流していた。

A「そうなの。もう死ぬの。最後の思い出作りに韓国まできちゃった。」
とピースサインをしていた。ジゼルは泣きながらAに飛びついた。

ジ「バカ！死ぬなんて許さないんだから！」

Aは泣いているジゼルを抱きしめながら、

A「この話知ってるのは、パパとここにいる二人だけだからね。絶対誰にも言わないでよ？」

と伝えた。

おれは、「はぁ。」とため息をつくことしかできなかった。