今日俺とデートしませんか【黒】 (ページ13)

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Ren side

何も考えずにAちゃんの腕を引いて人気のない校舎裏に来てしまって。

うわ、俺やらかした。

そう思ったけどここまで来たら引き返せないし絶対後悔したくないから。

｢ふふ、目黒くん私の弟に似てる｣

俺の頭にハチマキ巻いてくれてんだけど

Aちゃんの二個下の弟に似てるらしい。

…… 俺、弟レベルの存在なの？

そう思ってたけど、

｢よし、目黒くん完璧かっこいいよ｣

長い髪をポニーテールにして

触覚もふわふわ巻いてるAちゃんは本当に可愛くて。

そんな時に〝かっこいい〟なんて言われたら、

目黒｢ …… っ、お前それ狡いわ｣

調子狂うわ。

俺のそんな姿を見てAちゃんも一気に顔を赤くして俯いてて、

照れてる姿も全部が愛おしく感じてしまう俺はきっとチョロくてバカなのかもしれない。

目黒｢はい、俺も結んであげる｣

｢うん！綺麗なリボンにしてね！｣

女の子の髪に触れるなんて初めてで。

ドキドキしてるのを隠すようにAちゃんに結びやすいよう背中向けてもらう。

｢ …… ふふ、結べた？｣

目黒｢ちょっと待って … あれ、これどうなってんの｣

思ってたより結ぶの難しくて、

そんな俺をAちゃんは笑ってる。

目黒｢っしゃぁ … できた、、｣

｢ん、ありがとう目黒くん！｣

苦戦しながらも何とかリボンの形になった。

はあ … マジで緊張した … 。

_________ 〝次の種目は学年対抗選抜リレーです〟

｢あ、目黒くん次だよ選抜リレー｣

目黒｢うわあ … マジで緊張してきた｣

｢大丈夫だよ、目黒くん頑張って｣

私とハチマキ交換したじゃん。

そう言うAちゃんはやっぱり狡い。

暑いせいでほんのり頬を赤く染めて

背が低いから自然に上目遣いになってるし。

ごめん、こんな強引なことしたくないけど。

｢っちょ、目黒くん … ？！｣

目黒｢ …… ちょっとだけ、お願い｣

彼女の細い腕をグッと引き寄せて

背中に腕回せば俺の腕の中でぎゅっと抱きしめた。