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『 … うぅ、痛い 、、 』
｢ ごめんなさい、もう少し我慢できますか？ ｣
『 うん、ごめんねありがと 』
擦り傷で消毒してあげたらすごく痛がってて、
そりゃ痛いよね私も消毒嫌いだもん。
地味に来る人が多くて。
絆創膏貰えますか？とかここ消毒お願いします。とか。
｢ あ、阿部先輩 ｣
阿部 ｢ よ、元気？ちゃんと出来てる？ ｣
｢ もう … 私だってこれくらい出来ます！ ｣
阿部 ｢ んははっ、そうだよねごめんね？ ｣
保健委員の委員長をしてる阿部先輩。
私と時間的に交代なんだけど
一向に変わろうとしてくれない。寧ろくつろいでる。
｢ あの、阿部先輩私今から競技出るんですけど ｣
阿部 ｢ え、何出んの？ ｣
｢ 台風の目です ｣
阿部 ｢ ははっ、こけんなよ？ ｣
｢ こけませんよ！！ ｣
いつも私のことを子供扱いしてバカにしてくる。
今だってこけたら俺が消毒してあげるねって言ってるけど私こけるなんて言ってないのに。
そんな阿部先輩に代わってもらって放送で言われたところの位置に着く。
…… げ、最悪じゃん。
3組と4組合同チームなんだけど
それもあってか応援席の前になってる。
しかも目黒くん、1番前陣取ってるし。
絶対乃亜が口滑らせたじゃん。
憂鬱な気持ちになりながらも任されたことだから全力で頑張ろ。
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｢ こんな事あります？ ｣
阿部 ｢ だから言ったじゃん、こけんなよって ｣
台風の目の一番端だった私は
遠心力のせいで吹っ飛ばされて見事血だらけ。
… ていっても膝なんだけど。
そして救護室に連れられ今手当してもらってるとこ。
｢ …… さいっあく、黒歴史 ｣
阿部 ｢ 最後の体育祭にいい思い出どーも ｣
ニコっと笑顔を見せてくる阿部先輩。
いつもならキラキラした笑顔に見えるんだけど今の私に見せられても苛立ちしかない。
私が転けてるの笑ってるんだよ、、酷い、、。
目黒 ｢ Aちゃん！！大丈夫！！？ ｣
｢ あ、目黒くん ｣
目黒 ｢ 大丈夫？なに、骨折した？病院行く？ ｣
｢ いや待って、私そんな大怪我してない ｣
そんな私たちを見て爆笑してる阿部先輩。
にしても目黒くん大袈裟すぎ。
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作者名：優羽 | 作成日時：2021年6月22日 12時
