俺らのマネージャーは可愛くない 【ハイキュー】

非モテ.52 ページ22

まだ夏の暑さも残る。

そんな日曜日の午後に、私はバス停のベンチであの人が来るのをただ待っていた。









雲が通り過ぎて行き、青い空が垣間見える。









自分の吐いた息が空気に溶け込んでいくのを感じ、すこし気分が晴れた。









「Aちゃんっ！ 」








道路の向こうの方で手を振るあの人の姿を確認して、私も腰を浮かせる。








暫く座っていた為か、立ち眩みを起こしてしまって、前のめりになりながら、横断歩道を渡ってきた及川さんに私も手を振り返した。








「ごめん遅くなっちゃって」

「いや、こっちこそごめん」

「あはは、なんか珍しい、敬語じゃないの、てかAちゃん色白だね」









満面の笑みで私のことを褒めてくれた及川さんが、頭を掻いた。









「で、どうしたの？ 会いたいだなんて」

「・・・・・・・」

「あ、立ち話もあれだし近くのカフェ行こうか、あそこ美味しいらしいよ」









だんまりな私を見てか、及川さんは明るくそう言って私の手を引いた。


なんとなく、この人がモテる理由が、外見だけでは無いのだろうと思い知らされた。








「俺どうしようかな、ケーキ食べる？ あ、パフェも良いね」

「あ、じゃあケーキで」

「デブ活」

「はっ倒しますよ」









さっきから喋りっぱなしな及川さんの向かいの席に座り、彼を見つめた。

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