熱3 ページ47
シ「A!?」
バンッ
と大きな音を立て部屋に入る
するとベッドで眠っていた
苦しんでる様子もないし、ただ眠ってるだけだろう
お粥、冷めてしまうが起こすのも可哀想なのでそっと机の上に置いた
シ「早く治せよ」
そっと頭を撫でる
一瞬眉が動いた為ビックリして手を離したが起きてはいないようだ
…起きて時に誰かいた方がいいよな
熱の時って人肌恋しいとか聞くし
そんな言い訳をしてベッドの横に椅子を持っていき腰掛ける
相変わらず寝ているその顔はずっと見ていられそうだ
シ「寝顔、可愛いな」
そんな事を思わず口にしてしまい慌てて口を閉じる
エネに聞かれてたら大変な事になっていた
リビングに置いてきて正解だっ__
__寝顔、可愛いな
どこからともなくそんな声が聞こえた
それは聞き飽きた紛れもなく自分の声
どこからだ?スマホリビングに置いたはず
エ「私言いましたよね、24時間体制で見守ってます。って」
ベッドの上に置かれたスマホから現れたエネは大層ご機嫌だった
エ「いい素材手に入りました。後で報告ですね」
シ「やめろ!」
エ「大きな声出していいんですか〜?起きちゃいますよ?」
クク
と口元を押え悪戯っ子の様な笑みを浮かべる
シ「本当にやめろ」
エ「えぇ〜どうします?Aさん」
シ「へ?」
パチリと目を開け恥ずかしそうに目を逸らし、徐々に頬が赤くなっていく
貴方「ごめん起きてた」
シ「い、いつから起きてたんだよ!?」
貴方「…最初から」
もうダメだ
貴方「騙すつもりはなくて…その、タイミング逃しちゃって」
シ「忘れろ」
貴方「え?」
シ「忘れてくれ」
それだけ言うと部屋を飛び出す
なんであんな事口走っちまったんだ
*
エ「全く。コレだからいつまで経ってもD.Tなんですよ。折角チャンスを差しあげたのに」
ブーブー
とバイブ音が響く
エ「Aさんもですよ〜そこはガツンと言わないと」
貴方「だ、だって」
『私が2人きりにしますから、やる事やっちゃってください』
なんて言ってくれたけど。本人を目の前にしたら何も出来なくて寝たフリをしてしまった
でもまさかあんな事言われると思ってなくて
どんな顔で次会えばいいんだろ
エ「なんなら今すぐご主人呼び戻しましょうか?『Aさんが急に苦しみだしました!』って言えば駆けつけると思いますよ」
貴方「結構です」
本気でしてしまいそうなので、きっぱりと断っておいた
*
彼との関係を変えられるのまだまだ先のようです
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玖瑠実(プロフ) - 毎回シンタローが尊すぎてやばい(*ノωノ)更新お疲れ様です!勉強の息抜きに読もうって思ったら、勉強どころじゃ無くなりました(笑) (2021年6月26日 22時) (レス) id: 0b0a873f46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:如月将美 | 作成日時:2021年4月30日 6時