検索窓
今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:5,193 hit

散歩 3 ページ43

聡明な先輩の事だ。その意味を知らないはずもない
そしてちゃんと返事もしてくれる。そこまでは確信していた

でも、まさか、まさかその返しで来るのは予想外で
思わず固まってしまう

シ「…なんか言えよ」
貴方「え!?あ、えっと…」

あれ、この後どうするんだっけ?
えっと確か………
…思い出せない。と言うかそもそもその続きなんて書いてなかったような……

シ「…そういう意味じゃねぇーの?」
貴方「あ、はい!!!そういう意味です!!!」

思わずそんな事を口走る
あーあさっきまでいい感じに言えてたのに。台無しだ

シ「ふっ…そっちの方がお前らしくていいや」
貴方「…え?」

そのままそっと立ち上がると『ん』と一言漏らし、目の前に手を差し出される
?なんだろ、この手
コーンスープ、返して欲しいのかな。もう空なんだけど

その手に空になった缶を置くと眉を顰める
まるで『そうじゃねぇよ』とでも言いたげな表情

シ「今日は肌寒いんだろ」
貴方「…あ」

少し照れ臭そうにそっぽを向く
なんだ。そういう事か

貴方「ありがとうございます」

その手を取り立ち上がると安堵したような表情に思わず綻んでしまう

貴方「今日はとても幸せです」

へへ、と笑ってせると『もうその言い回しやめろ』と怒られた
うむ。ちょっと頭良さそうだからもう少し使いたかったんだけどな

シ「そんな言葉使ってても賢くなんねぇから」
貴方「酷くないですか?」

なんでちょっとバレてるですか
確かに賢くならないけど!!雰囲気って大事でしょ!?

そのまま手を繋ぎながらまだ少し風のある冷たい夜道を歩いていた
繋がれた手は暖かい。だけど………
どこか物足りないなんて思ってしまう自分がいた

散歩 4→←散歩 2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
22人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

玖瑠実(プロフ) - 毎回シンタローが尊すぎてやばい(*ノωノ)更新お疲れ様です!勉強の息抜きに読もうって思ったら、勉強どころじゃ無くなりました(笑) (2021年6月26日 22時) (レス) id: 0b0a873f46 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:如月将美 | 作成日時:2021年4月30日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。