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「まあ、終わり良ければ全てよし、よ!」
夏目「それは俺たちに言う権利があるんであって、清香さんにはないぞ」
「うぐっ!本当に申し訳なく思ってるわよ」
名取「申し訳なく思ってそうにないのが不思議だね」

ふと、的場さんの言葉を思い出す。彼は妖怪を祓ったとき、こう言っていた。

『今回は、やけに妖怪が多いようですね』

今回は、というのは、もしかして、彼女の展覧会に何度も足を運んだことがあるのだろうか。もしかして、結界を張っていないのに、展覧会の日に妖怪が少なかったのは、的場さんが祓っていたからではないか。そして、密かに見守っていたのではないか。そう思うと、的場さんはいつでも清香さんを守っていた、騎士のようだと思った。いや、弓使いかな。誤魔化しが下手なのは、兄妹揃って一緒で。それがまた、面白く、フフッと声を漏らした。

「あ!夏目君!何か面白いことがあったの!?そういえば、兄さんと何を話していたの?」
夏目「秘密、ですよ」
「なんでよ!」
夏目「僕たちを騙した罰です」
先生「そうだ!七辻屋で饅頭でも買ってけ!」
夏目「今日先生何もしてないだろ」
先生「何を言う!あの気に食わんガキを助けたではないか!」

きっと、縁も色んな形に変わっていく。それが、どんな形になろうとも、2人はいつまでも変わらず、互いを大切に想い合うだろう。どこまで遠くに離れても、追っていくだろう。2人は特別で、絶対に切れない縁で結ばれている兄妹なのだから。

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作者名: | 作成日時:2020年10月25日 10時

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