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「思い出したのですか」
千寿郎の問いに、俺は頷いた。
「前世、というものなのだろうか!」
「はい、恐らく」
千寿郎は年を重ねるにつれて、段々と思い出したそうだ。
千寿郎に昨日の病院での出来事を話す。
「Aには悪い事をした……! 謝りに行こうと思う!」
「誠心誠意謝らないとですね。藤咲さん、前世で相当怒ってましたから」
「前世で?」
Aが怒っているとしたら、原因は俺が一方的に忘れていた事ではないのか?
首を傾げていたら、千寿郎が苦笑いしながら教えてくれた。
「兄上の遺言ですよ……。炭治郎さんからの手紙に書いていました。
“ 煉獄さんの遺言をお伝えしたら、Aさんが煉獄さんを許さないと怒ってしまった ” と」
「むう……」
・
「藤咲さん、お客さんだよ」
「え? 私にお客さん? 患者さんじゃなくて?」
休憩中、同僚の看護師に言われ、受付の方へ向かう。
「お待たせしました、藤咲で……す」
待っていたのは杏寿郎さんだった。
「本当にすまない!」
杏寿郎さんが急に頭を下げた。
「ど、どうされたんですか」
声をかけると、彼は渋々といった感じで顔を上げる。
「どうしたって……。詫びているのだが! ______昨日の事も、もっと昔の事も」
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長篠(プロフ) - マジ卍さん» うおぉぉぉ!!!ありがとうございますぅぅううう!!! (2020年3月1日 13時) (レス) id: dff0e36449 (このIDを非表示/違反報告)
マジ卍 - いやぁああああ!!!!!尊いですぅぇぁあああ!!!! (2020年3月1日 12時) (レス) id: 7c4a8840e1 (このIDを非表示/違反報告)
長篠(プロフ) - 詩さん» ありがとうございます! (2020年1月19日 15時) (レス) id: dff0e36449 (このIDを非表示/違反報告)
詩 - いいお話ですね。面白かったです! (2020年1月19日 14時) (レス) id: 059c2de8f9 (このIDを非表示/違反報告)
長篠(プロフ) - 詩さん» ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです! (2020年1月18日 21時) (レス) id: dff0e36449 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:長篠 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HoMePaGe/
作成日時:2019年12月15日 12時