無限の未来 17th season (ページ40)

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840話ページ40

【樹】

俺とAが、ガッタガタに震えるくらい緊張してる理由は、中丸くんとのコラボ。

中丸「そんなに緊張されると、こっちまで緊張する」

「だってぇ…」

中丸「樹。やりやすいように、やってくれたらいいから」

その言葉に、コクコクと頷くのが精一杯で、自分も緊張してるくせに、俺をいじりたいAからは、ロボットみたいだと言われた。

Aが少クラでピアノを弾くのは、いつぶりだったかなっていう感じ。

なんて言ったって、中丸くんのご指名で弾いてほしいと言ってもらえるんだから、メンバーとして、すげぇ誇らしい。

「夢叶うね」

青「んだね」

「見てくれるといいね」

青「そういうこと言わないの」

いたずらっ子の顔を覗かせ、ぺろっと舌を出すAも緊張はしていたみたいだけど、ステージを終えた時には、やり切った顔で、満足そうに笑っていた。

トークコーナーでは、俺とAの2人で中丸くんの隣を陣取って、オンエアに乗るかは別として、ちょっとディープなところまで話を膨らませたり。

中丸「今回の曲はね～、思い出深いね。一回、急遽Aがコンサートでピアノ弾く！ってなってさ…」

「ありましたね。東京ドームの最終日で、急遽の代役をね…小学生に任せる？どんな事務所なんだって思いますよね」

中丸「KAT-TUNは、それくらいAのことを信頼してたからねぇ。ずっと一緒にツアー回らせてた」

河合「だって、ハタチとかの俺らが踊ってる後ろでピアノ弾いてんのが、10歳そこそこの小学生よ？」

ニコニコと楽しそうに、昔のコンサートの話をするAの隣で、ど緊張の俺。

中丸「Aもだけどさ…樹なんてジャニーズ入る前から、BBQとか一緒にしてんのよ？ホント…声も似てきたな」

青「似てきたって…誰にですか？ちょっと僕、分からないですけど…」

中丸「なんか、うん。いい。血がある」

足なんて、引っ張られてない。

迷惑なんて、そんなの痛くも痒くもない。

隣にいたAは、ほんの少しだけ泣きそうな顔をしていた。

冗談半分で言ってくれた中丸くんの言葉に、俺も笑いで返してしまったけど、やっぱり嬉しかった。

だって俺は…

青「田中なんで」