無限の未来 17th season (ページ12)

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812話ページ12

【北斗】

7MENが登場してくれてから、ソワソワとどこか落ち着きのないAは、絶賛人見知り発揮中。

そろそろ慣れなさいよ…なんて思いながらも、俺も彼女と同じ種別だから、口数こそ変わらないけど、あまり目は合わせられない。

青「プライベートで交流あるメンバーは？」

黒「あ、でもね。俺は結構全員と…うん、6人全員特にない」

青「ないんかい！え？Aは？」

すぐ隣の樹に振られるけど、モジモジしてるAを見ながら、あぁ、話題を振らないでやってくれ…と思いつつも、話さないわけにいかないのもわかる。

いや、もどかしいな、この状況。

せめて、振るならもう少し分かりやすく…嶺亜と本高と仲良しなのは、樹も知っているじゃないかと、チラッと彼に視線を送る。

「…克樹、かな？」

本高「そうですね。大学入った時も、お祝いもらいました！」

「そう、克樹めっちゃ賢いんよ～…」

黒「…だけっ！？」

「えー、うん」

青「えーっと、お嬢は今、絶賛、人見知り中です」

7MENに笑われ、軽く気を遣われながら、慣れている本高や、嶺亜がAに話題を振ったり話しかけてくれて進んだ生配信。

ゲームを終えると、それまで樹のお隣を陣取っていたAは、席替え～なんて言って、俺のすぐ隣に腰を下ろす。

黒［俺の隣に来たってことは、そろそろちょっとしんどい？］

［しんどいって言ったら、樹くんが、北斗のとこ行けって］

なるほどねって思ってAの方に向き直れば、さすがにちょっと疲れてきてるのか、始まった時と比べると、若干虚ろな目。

熱でも上がったかなぁと思って触れた手は、さほど温かさもなくて、普段通りの彼女の体温が伝わってきたことに、妙な安心感。

心配そうにこちらに目配せする樹に、小さくOKサインだけ出してやれば、ゴメンなのか、頼むなのか分からない、そんなポーズが向けられた。

黒「後半しばらくVTR続くし、しんどかったら、もたれときな」

「うん、ありがとぉ…」

素直に俺の方へ体を預けてくる感じを見ると、最後まで待つか微妙かもしれないな…。

なるべく巻きで…といっても、最後の生配信だし、テンションも上がるだろうし無理だろうな…。