無限の未来 16th season (ページ37)

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787話ページ37

【ジェシー】

ジャニーさんの葬儀の日、SnowManが、ジャニーさんの追悼という形で生放送の音楽番組に出た。

俺たちにも滝沢くんから確認をされたけど、あの日のAの状態では、普通に生活することも難しくて、断った。

あの日、葬儀が終わってから、Aは泣いた。

ジャニーさんが亡くなってから、一番泣いていた。

このまま、枯れてなくなっちゃうんじゃないかっていうくらい泣いて、でも、最後はみんなとの約束通り、ちゃんと笑顔で終わった。

それから数日、ジャニーさんのことがようやくひと段落ついて、デビュー発表の東京ドーム公演に向けて、本格的に準備が始まった。

Aはまだ本調子ではなくて、時々体の力が抜けちゃうことはあるけど、もう前を向いている。

「疲れたぁ…。ジェス、Aちょっと抜けるね」

赤「あいあい。マッサージしようか？」

「んー、とりあえず大丈夫そうかな」

赤「おっけ～い」

なんとか前を向いていても、心が落ち着くまでには時間もかかるし、その分、体への影響も大きいA。

リハーサルを見ていた滝沢くんは、お母さんの時はもっと酷かったって言ってて、俺たちの支えのおかげだと思うって言ってくれた時は、すげぇ嬉しかった。

青「A…？」

赤「へへっ。ようやくセーブかけれるようになったみたい…」

青「…昨日、怒ったからなぁ。こいつ、昨日喘息出たまんま資料のDVD見てたのよ」

赤「相変わらず、困った子～」

そんな風に戯けてみせるけど、樹も俺に合わせて、全く困ったお嬢様だ…なんて言うけど、実際は気が気じゃないと思う。

Aは、俺が足をマッサージしている少しの間に眠ってしまったけど、寝たまま咳き込んでいる姿は、やっぱり無理をしているのかもしれないと、ネガティブになってしまう。

けど、樹は違った。

青「今は、無理してないと…Aが逆に崩れちゃいそうで…怖いんだ」

赤「樹？…Aのことは、樹が一番よく分かってると思うから。俺たちは、樹の決断なら止めないよ！」

樹は、俺が昔から一番信頼している“リーダー”だからね。

そんな風に伝えれば、昔のことだろって、樹が大きな口を開けて笑ってた。