無限の未来 15th season (ページ43)

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743話ページ43

【大我】

桃「はーよう」

黄「おはよ」

桃「あら…？Aしんどいの？」

青「お腹痛いんだって。…あ、そういうんではない。緊張」

集合場所の駅へ行くと、すでにシェアハウスのメンバーは集まっていて、ベンチに座ってお腹を抱えるA。

今までも緊張しぃではあったけど、ここまでなるのは久々。

緑「おーはよ！…あれ？A緊張してる？なんか昔もあったよね。よくトイレ閉じこもってこの状態だったよ」

桃「あ、そうなの？」

緑「え、きょも知らなかった？演舞場の時ずっとこうだった」

まぁ、こういうときは本番出ちゃえば治まるんだけどねって慎太郎は言うけど、いや…本番までこの状態もさすがにかわいそう。

まだ集合までは時間があるから、お腹あっためたり、なるべくできることはしてるけど。

滝沢「お待たせ。行こっ…か…？A、どした？緊張してる？」

緑「いつものやつですね、お腹痛いみたいで…」

滝沢「そっか。A、今から新幹線2時間くらい。いける？」

コクコク頷いているAだけど、真っ青な顔で、その痛みがどんなものか察しがつく。

ギューッと握られた、Aのシャツ。

お腹の部分は、クシャクシャになってるけど、緊張のせいだって原因が分かってるからか、みんなちょっと笑ってた。

青「ほーんと、こういうとこ、変わんないのな」

桃「A、どーするのが楽？」

「も…寝る…」

青「ねぇ、寝るなら滝沢くんとこ行きな？ここより広く使えるから…ね？」

樹に促されて席を移動すると、ちょっと顔をしかめながら滝沢くんの膝でぎゅっと縮こまる姿。

目をつぶってはいるけど、寝れているのかは定かではない。

滝沢「Aの荷物に、ブランケット入ってない？」

桃「あ、あります…これ」

滝沢「ん、さんきゅ。A、お腹痛い以外は？大丈夫？」

「ん…ッ」

滝沢「ん…わかった、わかった。起こしてごめん」

うーちゃんと滝沢くんの間で、初めこそ冷や汗かきながら大きく上下していた背中も、終点が近づくにつれて、落ち着いてきた。

会場入りする頃には、自力で歩けるくらいまできてたし、本当に、なんとかしてあげたいな、この緊張グセは…。