無限の未来 15th season (ページ9)

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709話ページ9

【高地】

黄「ちょっと、うちのお姉さん疲れちゃったから、ここからは座ってお届けします～」

「失礼いたします～」

Aの右側には北斗が、左側には如恵留が構えて、Aのフォローをしてくれている。

Aの場合、耳の聞こえの良さは体調にもよることも多いから、今日はいけるかと思ってたし、実際いけてた方だと思う。

ただ、やっぱり長時間これだけの人数が一気に喋るとなると、疲れも出てくるし、だいぶ耳に負担もかかるから、それだけ聞こえにくくなってくるらしい。

如恵留［次の問題からは、さっきと反対。みんなで、答えを揃えるクイズね］

［問題、遠くて読めないから、教えて？］

如恵留［おにぎりの具といえば何？］

［みんな、何盛り上がってるの？］

北斗［俺ら、コンビニのおにぎり企画、やったもんねって。プレッシャーじゃん］

少しだけゆっくり目に手3人のが動いて、すごくスムーズなコミュニケーションがとられている。

3人が何を話しているのかは、あまりよく分からないけど、耳に神経走らせながら、頑張って口の動き読んでた休憩の直前よりはだいぶ楽そうだし、何より楽しそうに笑っているA。

あまり視聴者さんからは見えないところで、クスクス笑いながら意思疎通してる3人を横目に、すげえなぁって思いつつも、これは俺の役目ではないなぁって思ったり。

それぞれが、それぞれの得意なところでAをサポートできれば、それでいい。

黄「疲れて、ない？」

「ん、まだ、大丈夫」

黄「まだってことは、ちょっと、しんどい？」

「…(ﾂﾝﾂﾝ)」

映らないように、後ろの方で小声で話しているから、やっぱり聞き取るのが難しいのか、隣にいた北斗を呼ぶA。

ささっとこれまでの経緯を話せば、スムーズに通訳してくれる北斗。

黒［今、ちょっとしんどいの？って、高地が聞いてるよ］

「あぁ！んー、ちょっと気持ち悪い。頭が、ガンガンってしてる」

黄「一回休憩入れてもらう？」

「みんなが、時間大丈夫なら、お願いしたい…」

さっきの休憩から、気づけばすでに2時間ほど。

少し前までは、楽しそうだったAにも、少しだけキツそうな表情が混ざっていた。