無限の未来 14th season (ページ9)

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659話ページ9

ステージ上では必死に耐えたけど、メンバーの顔を見たら、やっぱりダメだった。

全てが終わって、裏に捌けて…大きな花束を抱える2人を見て、堪えていたのに、結局私は泣き崩れてしまった。

本当は、すぐにでも2人にお礼を言いに行きたかったけど、先輩たちから順番だ…と、グッと堪える。

青「まだまだ、俺らは先になりそうなんだから。…堪えてないで、こっちおいで」

「樹…っ、くっ…」

青「大丈夫。笑えてたよ。ちゃんと、笑顔で見送れてた。大丈夫…もう、泣いても大丈夫。もうここには、SixTONESしかいないから。ね…」

どうしてこの人は、全てをお見通しなんだろう。

ゆっくり、ゆっくりと背中で動く手が優しくて、あったかくて…

「ｯﾊｧ…ｯ、ぅぁぁああああああっ！！！」

青「がんばったな…寂しいな……」

本当は、最後の最後まで笑顔で終わって…強くなったよって、もう大丈夫だよって、そんな風に2人を安心させたかった。

でも、やっぱり…

「…ｯｳ…ｸﾞｽﾞｯ…」

緑「強くなんて、ならなくていいよ。A…これから背負っていくのは、Aだけじゃない。7人で、みんなの道標になろう？」

青「そうだぞ。俺らは、俺らの道を…って、滝沢くんが言ってくれただろ？」

次は、私たちが道標になる番。

滝沢くんはあの時、そんなことを言ってくれた。

私にも、なれるのかな…

青「滝沢くん達のとこ、行く？」

「んっ…」

青「ははっ！ん。手繋ごう」

ひとしきり、先輩たちからの挨拶は終わったのか、楽屋を訪れると、笑顔で迎えてくれる2人。

そんな2人の優しい顔を見たら、せっかく引っ込めた涙が、また溢れてきてしまう。

今井「A、ありがとう。ごめんなぁ、いっぱい泣かせちゃったなぁ…」

滝沢「本当に、泣き虫だな。これから大丈夫かぁ？」

「んんっ！」

2人にぐしゃぐしゃに頭を撫でられて、ギューっと、ゆっくり抱きしめられた、優しい温もり。

小さい頃から何度も何度も感じた、滝沢くんのこの温もりに、どれだけ助けられたんだろう。

翼くんの、大きな手に、何度背中を押してもらっただろう。

次は、私たちがが道標になる番。

「お世話に…なりました…！」