無限の未来 14th season (ページ42)

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692話ページ42

【北斗】

7:45集合。やつが来ない。

「Aが部屋戻った時、一回樹くん起こしたよ？」

黒「あら。あなた結局樹の部屋で寝たの？体調は悪くない？」

「ん。夜中にちょっと苦しくなって、怖かったから樹くんとこで寝させてもらった」

大方、Aが眠れないのを、樹がずっと側についてて、寝るタイミング失った結果、樹が寝坊したっていう、そんな俺の予測。

Aはスッキリした顔してるし…まぁ、献身的にAのことを看ててくれたんだとしたら、その面は感謝。

黒「お客様ぁ～？」

赤「アイツ、やったなぁ～」

黒「お客様ぁ」

青「いま起きた…いや、俺パンイチ…」

桃「ふざけんなよ～」

2分遅刻の時点で起きてくれてよかったよ、ちょっと早めに集合時間設定してくれたスタッフさんにも感謝。

樹が着替えてロビーに駆け込んで来れば、ちょっと申し訳なさそうな顔で頭を下げるA。

普段、割と集合より早めに集まることの多い俺たちだから、スタッフさんも、笑ってくれたのには感謝しかない。

樹が来て、すぐに始まる撮影。

青「朝活をしようじゃないか！」

「あさかつ？」

黒「Aは、知らないうちに朝活してんのよ、この子」

黄「確かに。朝起きて、なんかやってるよね？」

「すぐお仕事ない日は、絵描いてる」

えらいね～なんて、京本や高地がAを甘やかし始めてトークが回っていく中、楽しそうに慎太郎とコソコソ遊んでいるA。

そんな中、縄で繋がったままお散歩をするっていう話が出て、え？っていう顔をする俺たち。

でも、そこは1年間自由な俺たちを見守り続けてくれたスタッフさん。

青「Aは、足のこともあるので、ロープでは繋ぎません。ねぇ、その代わり絶対にはぐれないでよ？」

「これだけ人のいない場所ではぐれたら、それはもう失踪やと思ってくれて構わん」

黒「まぁこの中で誰が一番居なくならなさそうかっていったら、うちのお嬢よ」

「安全と、安心の？あ、違う、信頼と？実績の？」

頭は回ってないけど楽しそうなAが、いつものようにプライベートカメラを手に俺たちをたくさん撮ってくれていた。

だから地方の仕事は、俺たちも好きなんだ。