無限の未来 14th season (ページ38)

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688話ページ38

【ジェシー】

Aが明け方に発作起こしたたって聞いてたから、いつも通りを装っていても、実はドキドキしてた俺。

でも、ホテルについてゆっくりするうちに、段々体調も回復してきたみたいで、樹とまったり動画見てる。

青「まだちょっと、時々咳き込むけどな」

「ご飯行くー？」

赤「あ、そうそう。飯誘おうと思ってきたんだった」

青「え？食えるの？」

「ん。ちょっとお腹空いてる～」

体調悪いとあからさまにご飯を食べなくなるAだから、今日もそんな感じかと思ってたけど、意欲的で何より。

樹もビックリしてるけど、嬉しそう。

赤「何食べるー？結構色々お店あったよ～」

「んー、お寿司！」

青「体調悪い時の生モノはやめとけ。またアレルギーとかなったら困るっしょ」

お寿司はまた今度、ってAの頭をポンポンと撫でる樹。

何なら食べれるかなー？って、2人でケータイ覗き込んでる姿は、何よりもしっくり来る。

「ジェスも考えてよぉ、じゃないと、置いていっちゃうよ？」

赤「えー、それは困っちゃう」

「じゃぁ困っちゃわないように、一緒に決めようよ」

結局、Aが食べる量を調整しやすいように、ホテル近くの鉄板焼きのお店に行くことになった。

話もめっちゃ盛り上がるし、ほかのメンバーも呼んだらよかったかなと思った。

でも、Aはそうじゃなかったみたいで。

赤「慎太郎も誘う？」

「だーめっ、今日は、Hip Hop JUMPの日」

青「お前、ホントあのグループ好きよね」

そんな樹の言葉に、弾けるような笑顔で、大好きだよって言うAの顔は、どこか誇らしげだった。

「Aね…あの時期、ちょっと辛かったんよ。おかんが亡くなって、1年くらい？本当にお前が壊れるかと思ってた…って滝沢くんは言ってた」

赤「俺だって、子どもだったけど…同じこと思ってたよ？」

「そんな時に、昔から良くしてくれてた樹くんが入ってきて、勇人が退寮して一緒に住んでくれて…ヒプホっていう、仲間ができた」

「最後までいられなかったけど、ヒプホのみんなは、私の恩人」

ちょっと照れくさいけど、そんな風に思ってくれてたことが、嬉しくてしょうがなかったんだ。